内容説明
19歳のときに骨肉腫を発症し右足膝下を失った著者が、北京パラリンピック陸上競技・走り幅跳び日本代表に選ばれるまでの道のりを語る。辛い闘病生活、生きる意味を問い続けた日々、競技者としての苦悩…。さまざまな困難を乗り越え、新たに挑戦を続ける若き女性アスリートの涙と夢と希望の手記。
目次
私はどうなってしまうの?
入院、そして手術
退院後
アテネパラリンピックへ
新たな挑戦がはじまった!
サントリーという居場所
義足に血が通うまで
未来へかける橋
命という宝物
子どもたちから力をもらう
より高みを目指すために
北京へ
著者等紹介
佐藤真海[サトウマミ]
北京パラリンピック陸上競技・走り幅跳び日本代表。1982年宮城県生まれ。早稲田大学商学部に入学し、応援部チアリーダーズに所属。在学中に骨肉腫を発症し義足の生活に。その後、競技生活を開始し、2004年アテネパラリンピック陸上競技・走り幅跳び九位。現在、サントリー株式会社CSR・コミュニケーション本部キッズプログラム推進室勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
59
「神様はその人に乗り越えられない試練は与えない」と説いたお母さんが偉い。その言葉を受け止めて「努力」し続ける真海さんも偉い。2014/01/18
ばりぼー
28
骨肉腫で右足の膝から下を失いながら、陸上競技の走り幅跳びの選手としてパラリンピックでも活躍している佐藤真海選手の手記です。佐藤さんが、どれほど前向きに自分の人生を受け入れているかは、この表紙の笑顔が全てを物語っているように思います。「義足になったのも何かの使命と受けとめて、一生涯かけて自分にできることを見つけて取り組んでいこう」とか、「次世代育成のための子供たちとの交流やパラリンピックのPRもアスリートとしての大切な仕事の一つ」といった言葉に、アスリートとしての自負が読み取れます。2013/09/07
書の旅人
19
笑顔に惹かれて手に取りました。幾つもの苦難を乗り越え、明るく笑う真海さんに忘れかけていた、大切なものを思い出させてもらいました。「いつの日か壁を取り払って」そう願う彼女ばかりではなく、私たちも壁を取り払い、共に分かち合いたいです。2017/08/19
ひの
6
東京五輪招致のスピーチを聴いたのがきっかけ。後半の記述に「一〇年後、二〇年後に自分は何をやっているのだろう。未来のことを考えるとワクワクしてしまう。」「試練には必ず意味があって、その闇が晴れたとき、想像以上の喜びや幸せが待っているものだと思います。」とある。2011.3.11や東京決定のことをまだ知る由もない2008年に出版された本書。自分はラッキーガールと表現しているが、彼女自身がプラスのスパイラルを引き寄せていると思う。パラリンピアンの佐藤真海選手を応援したいと思えた1冊。2013/09/12
のぶのぶ
5
「神様はその人に乗り越えられない試練は与えない。」笑顔と出会いを本当に大事にして、試練を乗り越えてきた方。健常者と障がい者の架け橋になってほしい。スポーツ義足は、趣味として、保険が効かないとのこと、まだまだパラリンピックの知名度を上げるためにも頑張って欲しい方。私も仕事で思い悩み、決断したことがあります。その時と同じようなことが書いてあり、本当に共感できました。ジュニア新書ですが、多くの方に読んでもらいたい名著。佐藤さんの競技姿を見てみたい。2013/11/02