内容説明
いま、地球のあちこちで砂漠化がすすんでいる！どんな自然条件や人間活動が原因なのだろうか。食いとめる方法はあるのか。中国やアフリカ、南米での調査と、内蒙古での放牧試験などをもとに、メカニズムをわかりやすく解説し、緑を復活させるためのエコロジカルな土地管理の方法を提案する。
目次
１章 地球のあちこちで砂漠化がすすんでいる！
２章 砂漠ってどんなところ？（砂漠はどうしてできるの？；どんな景観なんだろう？ ほか）
３章 人間活動が砂漠化を招く（砂漠化の原因；土地利用別にみた砂漠化 ほか）
４章 湿潤地域でも「砂漠化」はおこるか？（土地の荒廃；中国南部の水土流出 ほか）
５章 砂漠化した土地の緑化を考える（砂漠緑化と砂漠化した土地を緑化することのちがい；エコロジカルな土地管理 ほか）
著者等紹介
根本正之［ネモトマサユキ］
１９４６年、東京都に生まれる。東北大学大学院農学研究科修了。農学博士。農林水産省農業環境技術研究所をへて、現在、東京農業大学地域環境科学部教授。中国科学院寒区旱区環境・工程研究所奈曼沙漠化ステーション名誉教授。専門は植物生態学（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ジョン
9
資料として読んだけど、選択を誤った。なぜ砂漠化するのかは詳しく書いてあった。その理由や原因など内容は面白い。が、しかし、砂漠の民の生活などは一切なく、資料としては役に立たず。くぅ、借りる前にパラ読みして、植物のことが詳しく書いてあるから、コレは！ と思ったけど見込み違いだった。2017/05/17
ジュリ
2
砂漠は地球環境が原因でできるもの、砂漠化は人間活動が原因でできるもので、砂漠と砂漠化は違うもの。本書は砂漠化について解説している。人間活動というと地球温暖化のことかと思ったけれど、過放牧は間違った耕作などが原因で砂漠化してしまうようだ。ただ木を植えれば問題が解決するのではなく、地域住民と話し合い、どのような方法が適しているのかを考えながら緑化をしていく必要がある。2018/03/17
Roti
2
年間に2～3日しか雨の降らない砂沙漠の街で、この本を読みながら窓の外を見るといつもの景色がモノクロームに変わっている。なんと言う奇遇。この本に書かれているように、種子や昆虫の卵がもぞもぞ動き出すのを想像する。植物学専門の作者の書だけあって、どのように砂漠化を減らすか、また植林だけでは砂漠化を減らせない記述には説得力あり。しかし問題の通奏低音は人口増加問題だと認識する。2013/11/09
asumi
1
植林に対して漠然と木を植えていくイメージだったけど、ただ植えればいいというものではないよなとはっきり思わされた。何を植えるかだって考えなくてはいけない。むしろ木を植えることで水が奪われてしまい土壌の乾燥化が進むこともあるということを知った。 短期的な成果を求めると長期的に状況が悪くなってしまうことも多いし、人工が増加していく中で長い目でやっていくには技術面だけでなく、政治や経済などの社会的な影響とも折り合いをつけていかなければいけないなと感じた。2021/03/26
腹ぺこ熊さん
1
ものすごくわかりやすい。変な大人向けの新書よりずっといい。2009/01/26
