岩波新書<br> 沖縄を語りつぐ―ある家族の歴史

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岩波新書
沖縄を語りつぐ―ある家族の歴史

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004321156
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0295

出版社内容情報

台湾に生まれ育ち、戦後の沖縄でラジオ・テレビの放送に携わった川平朝清。その半生と家族の歴史、沖縄への思いを長男ジョン・カビラがインタビューした貴重な記録に本人談話を交えて大幅加筆。明治維新期から昭和へ、戦争を知る世代から戦後生まれの息子、孫へと語りつがれる沖縄の物語と川平家のファミリー・ヒストリー。


【目次】

第Ⅰ部 父から子へ、沖縄を語りつぐ――「沖縄慰霊の日」の放送から
    ……………川平朝清×ジョン・カビラ

第1章 台湾で過ごした日々 召集から敗戦へ
 台湾で生まれて
 台湾から見えた戦況
 父・朝平の思い出
 戦車壕を掘りながら
 終戦の日の思い出
 「お前らを飛ばせる飛行機はないんだ」
 終戦で感じたこと
 台湾に伝えられた米軍の上陸
 沖縄戦は「終わっていない」
 すぐには沖縄に帰れなかった

第2章 敗戦直後の沖縄で
 「国破れて山河も残らなかった」
 アメリカ軍が「解放者」のように見えた
 アメリカ軍の印象
 二〇歳、沖縄と自分の将来をどう思い描いたか
 米軍基地内診療所の検査助手になる
 ラジオの世界へ
 親子ラジオの普及
 いまでも覚えているクレジット
 牧歌的な時代の笑い話
 台湾放送協会での朝申兄
 朝申兄がラジオ放送に込めた思い
 ジャズの公開録音

第3章 NHKの養成所、そしてアメリカへ
 NHKのアナウンサー養成所へ
 沖縄の設備のほうが進んでいた
 養成所で出会った人びと
 アメリカへの留学を決意
 ミシガン州立大学を選んで正解だった
 朝鮮戦争時代の大学の雰囲気
 ミシガン州立大学からの「留学だより」
 レクチャー・コンサートの思い出
 大学院で経営学を学ぶ
 妻・ワンダリーとの出会い
 学部長のはなむけの言葉

第4章 軍政下の琉球放送~施政権返還まで
 ラジオ局の経営を始める
 米軍施政下のラジオ放送
 島ぐるみ闘争と軍政府
 施政権を日本に返還することのメリット
 沖縄放送協会の会長に
 「沖縄返還」と日本放送協会への吸収

第5章 沖縄のいま、そして未来に向けて
 施政権返還は沖縄に何をもたらしたか
 辺野古でいま、起きていること
 「自衛」隊がもつ意味
 沖縄について伝えたいこと
 若者に期待
 これからの時代の放送に求められるもの
 放送にたずさわって九〇年!?

第Ⅱ部 私の半生――川平家ファミリー・ヒストリー
    ……………川平朝清

第6章 川平家の歴史~終戦まで
 台湾での暮らし、父の三線
 祖父・朝彬、使節として江戸に赴く
 琉球古典音楽と川平家
 祖父・朝彬、東京を再訪する
 父・朝平、徳川育英黌に学ぶ
 父・朝平、沖縄で巡査になる
 母・ツルの結婚
 川平家の長兄たち
 一家で台湾に渡る
 旧制台北高等学校尋常科に入学
 美術論文と回覧雑誌『雲葉』
 学徒動員 一七歳で入隊
 終戦・復学・卒業
 カール先生

第7章 戦後沖縄初の

内容説明

台湾に生まれ育ち、戦後の沖縄でラジオ・テレビの放送にたずさわった川平朝清。その半生と家族の歴史、沖縄への思いを息子ジョン・カビラがインタビューした貴重な記録に、それぞれの新たな談話を加え、孫へと語りつぐ。明治維新期から激動の戦争を経て現在へと紡がれる、沖縄の物語と川平家ファミリー・ヒストリー。

目次

第1部 父から子へ、沖縄を語りつぐ―「沖縄慰霊の日」の放送から(台湾で過ごした日々 召集から敗戦へ;敗戦直後の沖縄で;NHKの養成所、そしてアメリカへ;軍政下の琉球放送~施政権返還まで;沖縄のいま、そして未来に向けて)
第2部 私の半生―川平家ファミリー・ヒストリー(川平家の歴史~終戦まで;戦後沖縄初のラジオ放送~アメリカ留学;沖縄での再出発~施政権返還、いま思うこと)
第3部 父の地と母の地で(沖縄、東京、アメリカで考えてきたこと)

著者等紹介

川平朝清[カビラチョウセイ]
1927年台湾生まれ。琉球放送常務、沖縄放送協会会長、NHK経営主幹を歴任。後に放送文化基金監事。昭和女子大学名誉教授・名誉理事。(財)日本聖書協会理事、(財)沖縄協会理事、東京沖縄県人会会長もつとめた。沖縄県功労者賞、琉球新報賞、沖縄タイムス賞、ギャラクシー賞、日本民間放送連盟賞、NHK放送文化賞、ミシガン州立大学優秀卒業生賞ほか

カビラ,ジョン[カビラ,ジョン]
川平慈温。1958年沖縄県生まれ。国際基督教大学(ICU)在学中に米UC Berkeley編入を経て、ICU卒業。CBSソニー在籍中にFM横浜でDJデビュー。1988年J‐WAVE開局とともに同局のナビゲーターに。サッカー番組からドラマ、ドキュメンタリーまでテレビ番組への出演も多数。2025年ギネス世界記録「サッカービデオゲームコメンテーターの最多出演数」。ギャラクシー賞、日本放送文化大賞、日本民間放送連盟賞ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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たま

90
沖縄で戦争を経験した記録を読みたくて読み始めたら、ジョン・カビラさんの祖父母は昭和初期に台湾に移住し、父で語り手の朝清さんは1927年台湾生まれ、戦後初めて沖縄の土を踏んだそう。台湾では旧制台北高等学校で学び、自由な気風で週に8時間英語の授業があり、戦後アメリカ留学するに役立ったとか。こんなケースもあるのか、沖縄の人と言って一括りにはできないんだなと思う。朝清さんは母上、兄たち、アメリカ出身の夫人、子どもたちととても仲が良く、それが印象的だった。家族と言うと毒親とか虐待とかが目にしがちな昨今、とても新鮮。2026/09/15

kinkin

79
息子のジョン・カビラ氏が父にインタビューをする。川平家 の歴史、家族、兄弟のこと。太平洋戦争、アナウンサー、沖縄のこと、伯父や祖父の思い出。沖縄は未だに日本国なのか、はっきりしない部分も大きい。基地問題や一般人への暴行や飲酒運転問題などは報道されていないものも含めればかなりあると聞く。再読したい。図書館本2026/08/04

kawa

31
那覇市出身 でラジオ等のキャスターとして活躍の著者。お父様・川平朝清氏も戦後の沖縄放送業界の草分け的リーダー。彼と著者との対談、朝清氏が戦前~戦後の沖縄との関わりを綴る二部構成。本土の米軍基地の日本人労働者の団体交渉を防衛庁部局が担っている点、基地自由使用が確保できるのなら、沖縄の施政権は返還しても良いと言うことから、本土復帰の動きが始まるの見方。サンフランシスコ講和条約の際、朝日新聞が「一つの日本」が守られて良かったと報道したことに、沖縄の人々が憤慨した話し等が印象的。現地に居たからこその話しが貴重だ。2026/09/10

さとうしん

24
台湾で生まれ育った琉球士族の子孫川平朝清と琉球人・アメリカ人とのハーフであるジョン・カビラ、ラジオ番組での親子2人の対談と祖父・子・孫一家3人の書き下ろしからなる。川平家は第二尚氏の血を引き、琉球王に親雲上として仕えた家柄であるという。祖先の事績、川平一家の台湾での暮らしと引き上げ、戦後の沖縄、アメリカ留学、放送事業の立ち上げ、そして現在の沖縄への思いと、(こう言っては失礼かもしれないが)すべてが面白い。本土復帰の前後の高等弁務官が語ったという「日本政府は二枚舌だ」という言葉が印象に残る。2026/07/08

蒼

23
誤解を恐れずに言うならば川平朝清氏ファミリーは幸せだと思う。沖縄、台湾、日本(あえてこう言わせていただきたい)、アメリカ、と各国の歴史文化の中で川平家の人々はどのように生き、どのような考えで生きて来たのかを、家族で共有して来れたのだから。「沖縄の歴史」を語る資格など無い自分が言えるのは、ラジオから流れるジョン・カビラさんの熱い語りの背景にある、川平家が紡いで来た愛情がとても尊いものだという事を知る読書となった。ジョン・カビラさんのご自分の番組ラストの一言「Peace」の輝きと尊さが沁みる。2026/07/13

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