出版社内容情報
寧(北政所)と茶々(淀殿)。現代の目は、この二人を秀吉の妻と愛妾と見て、あたかも対立したかのように捉えてきた。しかし実は、二人は連携して豊臣家を運営、大きく動く歴史の中で確かな役割を果たしていた。本書では、妻、母、姉・妹、養女、奥女中など、女たちの足跡をたどり、一夫多妻の豊臣家の真実に迫る。
【目次】
感想・レビュー
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さとうしん
10
タイトルに「女たち」とあるが、秀吉の妻たちや母親姉妹のほか、弟秀長をはじめとする男性親族(小早川秀秋など養子も含む)とその妻子、更には血縁者以外の奥女中や茶々の乳母の大蔵卿ら女性たちの生涯についても紹介されている。秀吉と寧、あるいは寧と茶々、茶々と千との関係、そして旭の実像などが巷間言われているむようなものではないこと、秀吉が一夫多妻、すなわち寧と茶々以外の女性たちも「妻」であったこと、秀吉に茶々所生以外の男児が存在した可能性があることと、母子ともに存在が抹殺された事情など、興味深い指摘が多い。2025/10/22




