出版社内容情報
寧(北政所)と茶々(淀殿)。現代の目は、この二人を秀吉の妻と愛妾と見て、あたかも対立したかのように捉えてきた。しかし実は、二人は連携して豊臣家を運営、大きく動く歴史の中で確かな役割を果たしていた。本書では、妻、母、姉・妹、養女、奥女中など、女たちの足跡をたどり、一夫多妻の豊臣家の真実に迫る。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
MUNEKAZ
13
秀吉・秀長の妻や一門の女性をはじめ、豊臣家に仕えた女中たちも含めて、豊臣家に関わりのある女性たちを広く紹介する。寧や茶々といった有名な妻以外にも、秀吉から最も寵愛を受けた京極龍や塩対応が目立つ前田摩阿、出張先の現地妻みたいな存在の姫路など、秀吉の「妻たち」のプロフィールが結構面白い。また秀頼の周辺にいた女性たちは、浅井家と関りが深い人物が多く、茶々を通して浅井家との繋がりが感じられて興味深いところ。「戦国時代は一夫多妻」「寧と茶々は対立していない」「秀頼は確実に秀吉の子」など著者の主張の総まとめでもある。2025/11/01
さとうしん
11
タイトルに「女たち」とあるが、秀吉の妻たちや母親姉妹のほか、弟秀長をはじめとする男性親族(小早川秀秋など養子も含む)とその妻子、更には血縁者以外の奥女中や茶々の乳母の大蔵卿ら女性たちの生涯についても紹介されている。秀吉と寧、あるいは寧と茶々、茶々と千との関係、そして旭の実像などが巷間言われているむようなものではないこと、秀吉が一夫多妻、すなわち寧と茶々以外の女性たちも「妻」であったこと、秀吉に茶々所生以外の男児が存在した可能性があることと、母子ともに存在が抹殺された事情など、興味深い指摘が多い。2025/10/22
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