出版社内容情報
人種主義とは、時代・社会に呼応しながらたえず創り出されていく制度だ。アメリカ合衆国の歴史においては、黒人への差別が「人種」という分類概念を生み、その概念がさらなる抑圧を生み出してきた。奴隷制度から、人種隔離とゲトーの時代を経て現代に至るまで、レイシズムとの複雑な絡み合いから合衆国の歩みをとらえる。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
67
アメリカの人種問題を扱った本は多いが、本書はヨーロッパから移住してきた人々が、植民地から合衆国という国家社会を作り上げる過程で、黒人、先住民をいかに扱ってきたかを、17世紀から説き起こす。その中で「人種」概念がどのように「造りあげられていく」かに焦点を当て、現代のBLMまで射程に入れていく。ゲトー(通常ゲットーだが、こちらの方が実際の発音に近い)の形成から現代のハイパー・ゲトーについての部分が興味深かった。またブラックミュージックにも造詣が深く、ブルースやヒップホップの簡潔で的を射た説明が分かりやすい。2025/10/31
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