岩波新書<br> あなたが政治について語る時

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岩波新書
あなたが政治について語る時

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  • サイズ 新書判/ページ数 266p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004320760
  • NDC分類 310
  • Cコード C0236

出版社内容情報

劣化し続ける政治への不信は、いつしか諦念となり、政治を語ることが忌避される社会が訪れている。このまま為政者に未来を委ねてしまってよいのか。自己責任論から脱し、一人一人の身近な現実をもとに政治を語り合うことから始めたい。人間の生を真摯に見つめる小説家が、現代、そして未来を鋭く問い続けてきた発言の記録。


【目次】

Ⅰ 政治問題として考える
 「政治について語ること」
 多様性と合意形成
 主権者教育なき日本
 「目的の正義」と「手段の正義」
 批判は未来のリスクの回避
 「野党は批判ばかり」批判
 命令法の言葉
 格差社会と仮想空間
 メタバースの政治参加
 お金を渡すことは失礼か?
 「ウサギとカメ」はどんな話だったか?
 政治家の人間性の評価
 芸術とは何か?

Ⅱ 未来の手前で
 のび太として考える
 節約される時間、費やされる時間
 リスク管理と監視
 身体の痛みと所有感覚
 「夢のクチュリエ」展――「趣味」に抗する価値体系
 「カッコいい」とは何か?
 自由と平等を維持するインセンティヴ
 企業が科すペナルティ
 エスカレーターは片側を空けるべからず
 気候変動と都市インフラ
 絵画への攻撃は正当化され得るのか?
 住む場所の選択
 人類史と各国史
 移民と歴史的知識
 個人データを巡る激動
 悪筆とトラベラーズ・チェック

Ⅲ 「正義」を巡って
 複雑さと予測困難に耐えて
 防衛予算の過度の増額
 貧しき軍事大国化
 外交とは何か?
 素朴に戦争に反対すべきである
 新型コロナの対策
 「専門家」の評価
 新しい技術と民主主義
 ウィズ・コロナと住環境
 「世界の真ん中で輝く」の厚顔
 韓国元徴用工問題
 日本学術会議問題
 NHKの政治報道
 メディアの健全化は、政治家個人の仕事にあらず
 犯罪報道でも相談先の明記を
 五輪が阻害する未来の展望
 東京五輪開催理由の空虚
 五輪選手の沈黙
 旧統一教会と自民党

Ⅳ 成熟のための時間
 「ありがとう」という妙な言葉
 教育のグランドデザイン
 子供が育つということ
 父であり子であること
 子供の教育方針
 年齢と同一性
 死者を語る
 死後の作品
 ライフログの行方
 「国民総時間」の減少
 「役に立つ人間」
 子供を三人以上育てるとは?
 ベビーカー論争
 社会福祉は損なのか?
 
  注
  あとがき

内容説明

劣化し続ける政治への不信は、いつしか諦念となり、政治を語ることが忌避される社会が訪れている。このまま為政者に未来を委ねてしまってよいのか。自己責任論から脱し、一人一人の身近な現実をもとに政治を語り合うことから始めたい。人間の生を真摯に見つめる小説家が現代、そして未来を鋭く問い続けてきた発言の記録。

目次

1 政治問題として考える(「政治について語ること」;多様性と合意形成 ほか)
2 未来の手前で(のび太として考える;節約される時間、費やされる時間 ほか)
3 「正義」を巡って(複雑さと予測困難に耐えて;防衛予算の過度の増額 ほか)
4 成熟のための時間(「ありがとう」という妙な言葉;教育のグランドデザイン ほか)

著者等紹介

平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。北九州市出身。1999年、京都大学法学部在学中に投稿した『日蝕』により芥川賞受賞。数々の作品を発表し、各国で翻訳が紹介されている。2020年からは芥川賞選考委員を務める。主な著書は、小説では『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞受賞)『ある男』(読売文学賞受賞)等、エッセイに『三島由紀夫論』(小林秀雄賞受賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

クプクプ

65
タイトルは「政治」ですが、内容は「社会」がテーマでした。例えば海外に旅行すると、英語の解説の後は、必ずサンキューで終わります。しかし、日本語の、ありがとう、はサンキューとはニュアンスが異なり、「ありがとう」と「ありがとうございます」でも表現が異なります。それを著者は語っていました。また著者は、幼くして父親が亡くなっていますが、最近、自分の子供が生れ、子供と会話し、自分が父親となったことで、子供の頃の寂しさを埋めることが出来た、と語っていました。毒もあり、説得力を感じる一冊でした。2025/09/14

ぐうぐう

32
小説家が政治について語る時、しかし意外とそこには激しい感情だったり偏った思想だったりが露呈していることが多い。小説家も人なので、それはそれでいいのかもしれないが、平野啓一郎は違う。彼は言葉にこだわっている。なぜなら小説家だからだ。例えば「我が国の安全保障環境は厳しさを増し」と政治家が、あるいはメディアが唱える時、「一体、いつと比べてそうなのかがまったく曖昧なまま繰り返されている」と彼は憂う。例えば故人を語る時、「死者に対する憚りの理由は、一つに、死者が反論不可能な存在だからである」と説く。(つづく)2025/09/10

どら猫さとっち

17
『ある男』『本心』などがベストセラーになり、注目を集めている平野啓一郎。一方で政治について論じる文章も数多く綴っている。自己責任論を脱し、身近な現実問題として政治を語る社会へ。西日本新聞やNextcomに掲載されたものから、政治を考え批判していく意味を問う。どうにもならないからあきらめるのではない、それでも発し続けること。今や政治はあなたに迫っている。これを機に、少しでも考えていこう。2025/09/14

あきあかね

16
 作家が政治について言及する時、専門的な知識の不足から床屋政談になりがちだが、平野啓一郎氏が新聞や雑誌に寄せた文章をまとめた本書は、幅広い教養と、世界や人間に対する飽くなき探求に立脚している。ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』やジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』等のグローバリズムに対応する「人類史」が、各国単位のナショナル・ヒストリーを相対化するという話からは、万年単位の遥かな時の流れを見つめる視点が感じられる。また、与党議員の人権軽視の発言に対し、⇒2025/09/14

Kooheysan

6
平野啓一郎氏による時事評論。新聞などのメディア記事を収録しており、一部、防衛・安全保障、コロナ、五輪…そして安倍元首相のことなど、どうしても似たような話題が重なることがあるのは仕方のないことかもしれません。が、総じて好著。言葉に関する視点は自分には考え付かないものでしたし、政治的な問題に対しても、筆者の丁寧な意見形成プロセスというべきものが垣間見えるところが素晴らしいです。個人的に一番よかったのは最後の「成熟」に関する文章群。年を重ねると誰もが考えてしまうことについて、とても参考になります。2025/08/28

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