岩波新書<br> アルベール・カミュ―生きることへの愛

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岩波新書
アルベール・カミュ―生きることへの愛

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004320357
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0298

出版社内容情報

世界の美しさと、人間の苦しみと――双方に忠実であろうとしつつ、生きる意味を探求し続けた作家、カミュ。『異邦人』『ペスト』をはじめとする作品は、時をこえて私たち自身の生をも映し出している。アルジェリアでの出生から不慮の死まで、生涯に沿ってテクストをよみとく。「不条理」の先に作家は何を見ていたのか?

内容説明

世界の美しさと、人間の苦しみと―双方に忠実であろうとしつつ、生きる意味を探求し続けた作家、カミュ。『異邦人』『ペスト』をはじめとする作品は、時をこえて私たち自身の生をも映し出している。アルジェリアでの出生から、不慮の死まで、生涯に沿ってテクストをよみとく。「不条理」の先に彼は何を見ていたのか?

目次

第1章 アルジェリアの青春―「節度なく愛する権利」(貧民街の少年;習作から最初の出版へ;地中海の霊感)
第2章 不条理の時代―「世界の優しい無関心」(『異邦人』―戦時下パリ文壇への登場;パリの劇作家)
第3章 反抗の時代―「われ反抗す、ゆえにわれらあり」(レジスタンスから解放へ;『ペスト』―長い労苦の果ての成功作;反抗と正義の戯曲;冷戦時代の論争)
第4章 再生へ向けて―「孤独と読むか、連帯と読むか」(失意の時代とアルジェリア戦争;『転落』―周囲を驚かせた傑作;ノーベル文学賞)
第5章 愛の時代―「私の夢見る作品」(不慮の死と遺作;『最初の人間』―未完の自伝的小説)

著者等紹介

三野博司[ミノヒロシ]
1949年、京都市生まれ。京都大学卒業。クレルモン=フェラン大学文学博士。現在、奈良女子大学名誉教授、国際カミュ学会副会長、日本カミュ研究会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

122
カミュの生涯を形成した出来事が、文学として結実したのかを辿る。眩しく明るい世界での貧困という不条理が『異邦人』のムルソーとなり、自らが不条理になるとの思いが『カリギュラ』へ繋がり、連帯して不条理に反抗する希望から『ペスト』が生まれたと見る。しかし不条理であっても政治的に正しければ良しとされる東西冷戦と植民地解放戦争の時代には、味方でなければ敵というむき出しの政治闘争に疲れた心が『転落』に反映される。愛すべき生をこそ追求した作家の意思が、「新しい戦前」とまで言われる今日に立ち止まって振り返る道を示している。2024/11/17

特盛

34
評価3.6/5。カミュの人生と作品の関係が詳しく語れる。作品群のテーマとしての不条理、抵抗、(そして未完に終わる)愛。不条理の中心には絶対価値が無い時代に死すべき運命がある。抵抗は生命の運動である。(かなりニーチェ的印象を受けた。)描かれるカミュの素顔、ヒューマニストであり信念ある生き方は実に魅力的だ。愛を描き切る前に、46歳で不慮の事故に彼は亡くなったが、これは今の私と同じ年であることもぐっとくる。異邦人はまた一回読み返したいな。ムルソーに現代のキリストを重ねているというカミュの意図を頭に置きながら。2024/11/27

やまはるか

21
 カミユとサルトルは記憶の中でセットになっていて、創作はカミユ、評論はサルトルに親しんできたが、46歳で自動車事故死したカミユの事績は圧倒的に少ない。カミユは異例の若さでノーベル文学賞を受賞するが、サルトルは辞退する。「人はだれもが死ぬ、だから幸せではない」カミユが言うと意味を帯びる。「反抗が精神の中に移り、感情が思想となり、自発的な激情が合議による行動に変る時が来る。それが革命の時だ」ふむ。ナチスに協力した罪に問われた作家ロベール・ブラジャックの助命嘆願にカミユは署名するがドゴール政権により銃殺される。2025/02/13

しんすけ

21
トランプの大統領就任の報道が流れてくる度に、カミュが浮かんだ。 こうした独裁者の存在を黙認しているのは、大きな犯罪だとカミュはまず想い浮かべるだろう、と。 カミュが生きてきた時代は、ヒトラーとスターリンとという暴君が存在した。その批判の声が聴こえだしたの暴君の死後のことだった。 カミュがサルトルと仲違いした要因もここにあった。 曖昧な正義を語る者は、ぼくもカミュと同様に許すこはできない。 人間は信念に従うとき、「反抗的人間」になって当然だ。2025/01/27

どら猫さとっち

13
「異邦人」「ペスト」など、人間の不条理を描き、ノーベル文学賞を受賞するも、不慮の事故でこの世を去ったフランスの作家アルベール・カミュ。不条理、抵抗、そして愛と、その人生の過程で描いた小説は、今も私たち読者の心を引きつける。本書は彼の人生と作品から、その文学世界を紐解いていく。悲しい故の美しさ、不条理に潜む人間の真実。カミュはそれを救い取り、文学に昇華させた。2024/11/02

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