出版社内容情報
元最高裁判事の千葉勝美が、同性婚を認めない現行法の憲法適合性を論じる。同性婚を認めない制度を合憲とするのが現在の判例である。しかし、昨今国内で係属している裁判の一部で、憲法への抵触を宣言するものが出てきている。憲法をどのように解釈すれば同性婚を実現できるのか。同性愛者の尊厳に向き合う、全国民注目の一冊。
内容説明
本書は、元最高裁判事の著者が安全圏から一歩踏み出し、「同性婚を認めない法制度は憲法違反か?」という今日の問いに挑む意欲作である。多数派から疎外された少数者を護るのは誰か。司法の役割とは何であるか。性とは、結婚とは、平等とは。「個人の尊厳」とは何か。憲法の精神を生かすも殺すも、法解釈の担い手にかかっている。
目次
第1章 日本における多様性、LGBTQ問題のいま(日本における同性愛・同性婚の歴史;LGBTQ問題の国内外の現状;同性婚の本質と個人の尊厳)
第2章 日本の五つの同性婚裁判(法律が憲法に違反するということの意味;ばらばらな五つの地裁の憲法判断 ほか)
第3章 米国の積極的司法とその背景(米国連邦最高裁の同性婚認容判決(ヒント(1))
積極的司法を後押ししたもの
米国の平等主義革命―米国最高裁のリベラリズム(ヒント(2))
米国の積極的司法から学ぶもの)
第4章 日本の積極的司法の先例とその背景(定数訴訟(一票の較差訴訟)(ヒント(3))
嫡出でない子法定相続分訴訟(ヒント(4)))
第5章 同性婚を認めるための二つの憲法解釈の提案(提案その一 同性婚も憲法二四条の婚姻に含まれる;登録パートナーシップ制度のゴールは同性婚か;提案その二 憲法二四条二項の「類推適用」)
著者等紹介
千葉勝美[チバカツミ]
1946年生まれ。2017年旭日大緩章を受章。現在―弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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瀬希瑞 世季子
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