出版社内容情報
会社法の構造と内容をコンパクトに解説して好評を博した名著を八年ぶりに改訂。令和元年改正、コーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードの改訂、東証の市場区分見直しなどの新動向を織り込み、さらにDXやサステナビリティ(ESG,SDGs)などの国際的な潮流に対応して進化を続ける会社法のゆくえも展望する。
内容説明
会社法の構造と内容をコンパクトに解説して好評を博した旧版を改訂。令和元年改正、コーポレートガバナンス・コードの改訂、東証市場区分の見直し、総会資料の電子化といった新動向を織り込むとともに、DX(デジタル化)やサステナビリティ(ESG、SDGs)などの国際的潮流に対応して進化を続ける会社法の将来も展望する。
目次
第1章 「会社法」とは何か
第2章 会社法の考え方と会社法制定以降の改正
第3章 株式会社の機関
第4章 株式会社の資金調達
第5章 設立、組織再編などの企業買収、事業再生
第6章 会社法のゆくえ
著者等紹介
神田秀樹[カンダヒデキ]
1953年生まれ。1977年東京大学法学部卒業。現在―東京大学名誉教授、学習院大学教授。専攻―商法、証券法、金融法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nagoyan
15
優。「会社法とは何か」に答えた本。2019年改正をとりこんだ第三版。会社法の教科書の定番(弘文堂)の著者による。著者でさえ「記号化された」現行会社法に苛立っているよう。僕も、現行法には過度な体系(システム)化、日本語として不自然な用語選択(珍奇な造語)には強い不満がある。本書を読んでみると、事件後にアドホックに対応される対処療法と、国際経済での競争を意識した産業政策(機動的な経営を可能にする制度的インフラ整備)としての改正がここ数十年続いたとの印象を抱く。会社法は、本来はもっと基礎的なインフラではないか。2023/05/21
seki
12
学生時代に少しだけ会社法をかじったが、だいぶ変わったことに驚く。今は会社を立ち上げるのに、資本金規制はない。スタートアップ起業家を育てるためだという。これなら確かに学生でも起業できる。専門家ではないが、色々なベンチャー企業が出てくるのは良いことなのだろう。ほんの何十年かで、日本企業は世界での存在感をなくしてしまった。色々な議論を聞くが、自分はそこに意見する知識を持たない。だが、過去の栄光にしがみつく大人たちよりも、チャレンジする若者を応援したい。2023/06/24
アルカリオン
11
言わずと知れた第一人者による名著。初版や第二版(”新版")で詳述していたものの、紙幅の関係で第三版から削ったトピックの紹介が時折挟まれる。本書については最新版だけ読めばよいというわけではなく、以前の版もじっくり読む価値があるということだろう。2024/09/12
クサバナリスト
8
第五章 会社法のゆくえ だけ読んだ。コーポレートガバナンスコード、金融商品取引法、企業活動のグローバル化、サステナビリティ等と会社法との関連を学んだ2023/06/25
ちくわ
3
会社法入門ということで、会社法の概観を記した書籍となっている。他にも会社法の入門書はいくつかあり、それらと比較すると、会社法上の制度の沿革が詳しく書かれているところが特徴だと思う。特に、最終章の会社法のゆくえは読みごたえがあり、学びも多いと感じる。一方で、企業内の実務で会社法を扱う人にとっての1冊目としては適さないかもしれない。もう少し実務ベースで端的に書かれた書籍でないと迷子になると思う。学びが多い書籍であることは間違いない。2023/08/16