岩波新書<br> プラトンとの哲学―対話篇をよむ

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岩波新書
プラトンとの哲学―対話篇をよむ

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  • サイズ 新書判/ページ数 243p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004315568
  • NDC分類 131.3
  • Cコード C0210

出版社内容情報

「君はこの問いにどう答えるか?」二千年の時を超え、プラトンとともに哲学の世界へ。

内容説明

ソクラテスを中心に、数々の登場人物が言葉を交わし、思索を深めていくプラトンの対話篇。「君はこの問いにどう答えるか?」。作品の背後から、プラトンが語りかけてくる。『ソクラテスの弁明』『国家』『饗宴』などの代表作品を読み考えながら、永遠の問いと対峙する。二千年の時を超え、いまも息づく哲学の世界へ。

目次

序章 プラトンとの対話
第1章 生の逆転―『ゴルギアス』
第2章 魂の配慮―『ソクラテスの弁明』
第3章 言葉の中での探求―『パイドン』
行動する哲学者―『第七書簡』
第4章 愛の力―『饗宴』
第5章 理想への変容―『ポリテイア』
第6章 宇宙の想像力―『ティマイオス』
第7章 哲学者とその影―『ソフィスト』
終章 プラトンは何を語りかけるか

著者等紹介

納富信留[ノウトミノブル]
1965年東京都生まれ。1987年東京大学文学部卒業、同大学院博士課程を経て、1995年英国ケンブリッジ大学古典学部にてPh.D.取得。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻は西洋古代哲学、西洋古典学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

129
"プラトンさん"に呼びかけ、読者も誘い込むというフォーマットまで準じた著者の内なる対話。時に現実的視点から反駁を試み、時に見慣れた言葉に解釈を加えて哲学の厳しさを突きつけたりと対話は縦横無尽に往還する。『ポリテイア』『ティマイオス』というハイスケールな論点になると心酔も顕現する。プラトンにとってのソクラテスのように、著者にとってのプラトンは自身を映し出す鏡なのだ。哲学そのものが現れる生成のダイナミズムこそが時代を跨ぐプラトンの意義という見解を身を持って実践した一冊。挑戦、対立、論争なくして哲学はできない。2022/12/03

壱萬弐仟縁

46
吟味のない生は、人間にとって生きるに値しないと敢然と言い放つソクラテス(48頁)。魂に向かう生き方は、できるだけ善くなるようにという、価値への関わり。善い、正しい、美しいといった大切なことがらが、魂において問題となります(61頁)。哲学者、知を愛し求める者は、つねに死を求めてきた。死とは、魂が肉体から切り離されて、それ自身で ある(傍点)ことであり、そこでは叡智において絶対的なものと関わる可能性がある(74頁)。2016/01/18

かふ

24
ムズい。入門編じゃないよ。ソクラテスじゃなくてプラトンを問題にしているので難しくなるのかな。ソクラテスをプラトンが描いた架空(想像上)の対話だとして、例えば小説の登場人物よりも作者の意図について考えろみたいな。外側にいる絶対神みたいな。「イデア」という絶対的な観念は超越的な神に類するような、だからその観念と対話しようとする頭の痛さ。抽象的な論理なのは、カントに受け継がれている。逆説的なちゃぶ台返しが物事を混乱させる。2020/07/06

masawo

15
哲学者の思想解説だけではなく、今まさに「プラトンと」対話することで哲学に対しての理解を深めていく。取り上げている対話篇の掘り下げ具合がハンパないので自分の読み方の浅さに気づかせてくれる。物腰は柔らかいが芯の通った語り口で読者を導いてくれる良書。2020/10/31

Gokkey

11
国際プラトン学会の会長の著者がプラトンに話しかけるという体で、主要著作の解説を進めながらプラトン思想の道案内してくれる。言葉に対する徹底的な信頼がイデアの根底にあり、問答法を産み出すきっかけなのだ。まだまだ自分の読み方は浅いのだという事を痛感させられた一冊。2022/10/07

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