出版社内容情報
学校で学ぶ数学の中でもとりわけ理解しにくいのが虚数や微積分。これらは実は、近代数学の黎明期以来、大数学者たちが格闘してきた大問題である。デカルト、フェルマ、ライプニッツ、ガウスらは、何を望み、何を可能にしたのか。古代ギリシアを模範としつつ、それを超えようとした偉大な数学者たちの発想の根源に迫る。
内容説明
学校で学ぶ数学の中でもとりわけ理解しにくいのが虚数や微積分。これらや数の性質は、近代の数学者たちが格闘してきた大問題である。デカルト、フェルマ、ライプニッツ、オイラー、ガウスらは、何を望み、何を可能にしたのか。古代ギリシアを模範としつつ、それを超えようとした偉大な数学者たちの発想の根源に迫る。
目次
第1章 曲線をめぐって―古代ギリシアからデカルトへ
第2章 数の不思議―ディオファントスとフェルマ
第3章 微積分の誕生―ライプニッツ
第4章 曲線から関数へ―ベルヌーイ兄弟とオイラー
第5章 虚数は実在するか―ライプニッツ、ヨハン・ベルヌーイ、オイラー
第6章 数の神秘―ガウス
第7章 無限小の軛―コーシー、デデキント、ディリクレ、リーマン、カントール
著者等紹介
高瀬正仁[タカセマサヒト]
昭和26年(1951年)、群馬県勢多郡東村(現、みどり市)に生れる。数学者、数学史家。専攻は多変数関数論と近代数学史。歌誌「風日」同人。現在、九州大学基幹教育院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
28
ライプニッツの万能の接線法。逆接線法:曲線の接線を微分計算で求めたのとは逆に、接線から曲線を求める方法。今日の積分法の誕生(86頁~)。不定形の極限:分数関数の極限を求める際、分母と分子の極限を別に求めると、0/0や∞/∞になる(103頁)。数学の歴史からは多くの不思議を知り得る。まさに、無限大の知識の宝庫なのだろう。2015/12/21
かす実
8
哲学が好きなら、嫌いな数学も避けられない…と思って読んでみた。特に後半の剰余相互法則云々は全く理解できなかったけど、「曲線を理解したい」という思いが様々な数学者たちの思索を経て後の微積分を生み出したというのはなかなか面白い話だと思う。1番心を惹かれたのは、数学と神学の融合論。「神は3つの等しい直角を持つ三角形」ってかなりしっくりきた。形状としては存在しないけれど、確かに最も完璧な形かもしれない。ギリシア数学において三角形がいかに大切かってことを踏まえると、西洋が3という数字を尊ぶ心理が読み解ける気がする。2018/12/26
まさ
2
初見。ネットで。 想像してた本と少し違った。 確かに微積や虚数の流れを感じることができたけど、あまり面白いとは思えなかった。硬すぎる。 やっぱこういう本は中身見ないとダメだな。2015/09/04
日々
1
5.5 点 『古典的名著に学ぶ微積分の基礎』がとても良い本だったのでこの本にも手をだしてみた。数学者小伝集といった趣きの本で、新書らしいあっさりとした読後感。2018/06/02
templecity
1
基本は数学の発展を人物中心で描いたものだが、数式がやはりかなり出てくる。 2015/07/04
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