岩波新書<br> 中南海―知られざる中国の中枢

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岩波新書
中南海―知られざる中国の中枢

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004315407
  • NDC分類 312.22
  • Cコード C0231

内容説明

中南海は故宮の西側に隣接する共産党と政府の所在地であり、中国の中枢である。要人が居住し国政を司り、限られた者しか出入りを許されず、地図さえない。中南海を二度訪れたことのある著者が、主要な建物とそこで繰り広げられた歴史、現在の党と政府の仕組みや人事を解説し、二〇一七年以降の習近平指導部の動向を予測する。

目次

序章 米中中南海会談
第1章 中南海とは(中南海とはどういうところか;中南海の主要建築物 ほか)
第2章 中南海の現代史(毛沢東の中南海;悲劇の国家主席劉少奇と中南海 ほか)
第3章 中南海政治―誰が何をどう決定しているのか(共産党本部としての中南海;政策の決定メカニズム―「小組政治」 ほか)
第4章 中南海には誰がいるか(「中南海入り」したのは誰か;解放軍人事と中南海 ほか)

著者等紹介

稲垣清[イナガキキヨシ]
1947年神奈川県に生まれる。1972年慶応義塾大学大学院経済学修士課程修了。1972年株式会社三菱総合研究所入社、在香港日本国総領事館特別研究員、三菱総合研究所香港支社長、三菱UFJ証券(香港)産業調査アナリストなどを経て、2013年より在香港中国研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

23
人工池「中海」と「南海」の合称(12頁)。毛沢東を待たせた田中角栄(81頁~)。海棠(かいどう)咲き乱れる。バラ科。花海棠ども(93頁)。毛沢東の食事は質素(110頁)。50後世代は、Ph.D取得者も多い(185頁)。2015/08/17

BLACK無糖好き

13
中国の中枢、党と政府の執務・居住区として厳しく管理さている「中南海」の全貌に迫る。建築物や歴史的背景の解説と、中南海を通しての中国の政治制度が簡潔に纏められている。エリア内の北側が「国務院区」南側が「党中央区」と区分けされている。又周辺区域含め会議がよく行われる人民大会堂、懐仁堂、紫光閣、京西賓館、釣魚台国賓館らの位置関係も関連地図により把握が容易。著者は映像から会議室の調度品、背景の絵、服務員の服装などによって場所を見分ける事が出来るという。研究者としての観察力に脱帽。(^_^;) 2016/04/18

しんこい

11
中南海に何があって誰が住んで、というのはよく分からないのですね。皇帝でも共産党でも同じ場所に住んで政治を行うのが不思議というか、それだけ土地のもつ力が大きいのか。2015/10/09

skunk_c

10
かつて清朝の宮廷の一部であり、毛沢東以来の指導者の居所で、四人組暗躍の舞台、そして中国共産党の本拠地であり、現在の世界に極めて大きな影響を与える謎めいた場所について、シンクタンクに勤める中国ワッチャーがその体験から場所の様子や中国の政治や党の動きを伝えている。やや自慢が臭う部分もなくはないが、特に後半、淡々とした筆致で制度化が進んできた中国共産党の権力構造を説明、資料的価値も高い。指導者による中南海の取り扱いの違い、そして現在の習近平の腐敗廃絶の動きなど興味深い。周恩来が文革を生き残れた理由が垣間見えた。2016/12/02

浅香山三郎

5
中国共産党については、何となく知つてゐるつもりで、読んでみたら、存外何も知らないことに気づかされた。本書は、中南海といふ空間と党・政府の機構、そして其処に蟲めく人間たちの動向を詳しく捉へてをり、現代中国の政治のシステムを知るには最適。(ただし、軍についてはもう少し分かりやすい補足が欲しいところ)朝日新聞の「紅の党」と合はせて読むと尚良いのかも知れない。御厨貴さんの『権力の館を歩く』のスタンスとも通じるものを感じた。2015/12/06

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