内容説明
東日本大震災の集中復興期間終了を目前に、復興から取り残される人びとがいる。くらしの再生に必要なものは、巨大プロジェクトの加速ではない。「いつまで被災者なのか」と弱者を切り捨てるなら、社会はその負債を将来にわたって抱え込むだろう。被災は、誰にとっても人ごとではない。災害多発国日本のあやうさを現場から問う。
目次
第1章 プレハブ仮設住宅で(「ミスター仮設住宅」の孤軍奮闘;「見守り」は続けられているが… ;ボランティア活動の意義ほか)
第2章 みなし仮設で(みなし仮説親睦会「若松会」;みなし仮説とは;みなし仮説の功罪 ほか)
第3章 在宅被災者という存在(暗闇の町で;支援対象外の被災者;食料を届けた石巻市 ほか)
第4章 被災者とは誰なのか(不公平な扱い;罹災証明をめぐる問題;無力だった災害対策基本法 ほか)
第5章 子どもたち―学校と遊び場は取り戻せたか(バスケットボール教室で;子どもに寄り添う;失われた放課後 ほか)
第6章 生業再建の希望と困難(二次災害のダメージ;冠水被害の農地;いちご農家の試練 ほか)
第7章 復興事業の不条理(災害危険区域設定;自治会の解散、消えていく集落;「住民合意」を尊重した地域も ほか)
著者等紹介
岡田広行[オカダヒロユキ]
1966年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1990年東洋経済新報社入社。『月刊金融ビジネス』『週刊東洋経済』編集部ほかで銀行不良債権問題や、医療・介護・社会福祉・地方問題などの取材を重ね、2007年貧困ジャーナリズム大賞受賞(北九州市生活保護問題)。2011年3月以降は東日本大震災の被災地に通い取材を続けている。現在、東洋経済新報社編集局企業情報部記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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