出版社内容情報
五度の難破の末にようやく来日を果たした苦心談で知られる鑑真。しかしそれ以外のことはほとんど知られていない。彼はどんな思想の持ち主だったか。日本に何を夢見、日本仏教に何を残したのか。当時の日唐における仏教思想の潮流や、「戒律」の持った意味にも目配りしつつ、徹底した史料批判のうちに、その志を読み解く。
内容説明
五度の失敗の末に、ようやく来日を果たした苦心談で知られる鑑真。しかし、彼がどのような学問を修めていたか、何を実現するために日本へ来たのか、また結果として日本の仏教に何をもたらしたかについては、これまであまり語られてこなかった。日本の仏教受容という大きな流れのなかに鑑真の存在を位置づける、画期的な試み。
目次
第1章 生い立ちと唐での活躍
第2章 渡日の決意
第3章 授戒の和上
第4章 唐招提寺へ
第5章 鑑真が伝えたもの
終章 鑑真その後
著者等紹介
東野治之[トウノハルユキ]
1946年西宮市に生まれる。1971年大阪市立大学大学院修士課程修了。専攻は日本古代史・文化財史料学。現在、奈良大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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