岩波新書<br> 民族とネイション―ナショナリズムという難問

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岩波新書
民族とネイション―ナショナリズムという難問

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  • サイズ 新書判/ページ数 214,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004311560
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C0231

内容説明

地域紛争の頻発や排外主義の高まりの中で、「民族」「エスニシティ」「ネイション」「ナショナリズム」などの言葉が飛び交っている。だが、これらの意味や相互の関係は必ずしかも明確ではなく、しばしば混乱を招いている。国民国家の登場から冷戦後までの歴史をたどりながら、複雑な問題群を整理し、ナショナリズムにどう向き合うかを考える。

目次

第1章 概念と用語法―一つの整理の試み(エスニシティ・民族・国民;さまざまな「ネイション」観―「民族」と「国民」;ナショナリズム;「民族問題」の捉え方)
第2章 「国民国家」の登場(ヨーロッパ―原型の誕生;帝国の再編と諸民族;新大陸―新しいネイションの形;東アジア―西洋の衝撃の中で)
第3章 民族自決論とその帰結―世界戦争の衝撃の中で(ナショナリズムの世界的広がり;戦間期の中東欧;実験国家ソ連;植民地の独立―第二次世界大戦後(1)
「自立型」社会主義の模索―第二次世界大戦後(2))
第4章 冷戦後の世界(新たな問題状況―グローバル化・ボーダレス化の中で;再度の民族自決;歴史問題の再燃)
第5章 難問としてのナショナリズム(評価の微妙さ;シヴィック・ナショナリズム?;ナショナリズムを飼いならせるか)

著者等紹介

塩川伸明[シオカワノブアキ]
1948年生まれ。1979年東京大学大学院社会学研究会(国際関係論)博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授。専攻はロシア現代史・比較政治論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんがく

18
理論から歴史まで、ナショナリズムの概論としてとてもよくまとまっている。やや古い本だが、著者の専門がロシア史であるため、帝国からソ連を経て現在に至るロシアと周辺国の民族問題についての記述が充実しており、ウクライナ問題を考えるヒントにもなった。2022/09/04

非日常口

18
ウェストファリア条約によりキリスト教徒の戦争は終わりをつげ、新たに世界には民族自決という宗教が生まれた。ナポレオンのように強国(帝国)ができると、近隣諸国はナショナリズムによる団結を目指し総力戦の下地を生む。19c末に電信によるグローバリズムから世界大戦の道が開く。ウィルソンの発言は、国家を持てた民族より持てずにいる遥かに多くの民族を考えてのことなのか。ボーダレスにより逆に垣根を強化する運動も起きた。作られた連帯感/共同性による作られた思い込み。資本主義のもう一つの側面を各国史概観から触れられる。2014/10/24

ミッキー・ダック

16
民族と国家をめぐる問題は多種多様だが、著者は概念の整理・事例比較と類型化・軍事紛争に至る前の処方を試みている。余りにも膨大な内容を新書で扱っているので、全体を概観しただけの中途半端な感じは否めないが、勉強にはなった。近代国家と民族は1対1対応しておらず多民族が国内外に分散しているが、民族間に経済的・社会的格差があると、民族間に恨みや妬みが生じ紛争に繋がる。現在ではグローバリズムに対抗して各国に台頭してきた狭いナショナリズムが問題。軍事的衝突に至る前の、歯止めの初期対応が大事とは当然すぎる結論。2014/09/04

tolucky1962

12
今週,副総理が発言訂正したが難しい問題。血縁,言語,宗教,習慣,文化でつながるエスニシティが国を持つべきと意識したのが民族。多国分立,複数民族国,民族=国,国なき分散民族がある。統治者が文化的均質化で一体感創出を図る。愛国主義とナショナリズムはそれぞれの都合で違う意味で使われ,政治家が打算的に感情を使う。 具体的に各国の様子を示す。日本は戦国,江戸,明治時代の流れのあと,琉球処分や植民地帝国など示す。3章4章は大戦,冷戦とそれに伴う民族問題が詳しく書かれている。 知らない歴史が多く,複雑で難しい問題。 2020/01/18

makio37

10
まず、冒頭でなされる概念整理が参考になる。"エスニシティ<民族≦ネイション≦国民"と自分なりに単純化して覚えた。この「ネイション」という語の持つ曖昧さを知ることで「ナショナリズムとは政治的単位(端的には国家)とナショナルな単位とを一致させようとする考え方および運動」という解釈が活きると思う。また最終章での、過ぎた普遍主義は逆に「わが国こそ普遍的価値の担い手だ」という形のナショナリズムに陥るという指摘も重要だと思う。中盤、理解できないまま読み進めた部分があったのは悔しい。2016/03/26

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