岩波新書
漱石―母に愛されなかった子

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  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004311294
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

漱石を生涯苦しめたのは「近代の不安」などではなかった。それは母親の愛を疑うという、ありふれた、しかし人間にとって根原的な苦悩であった―現代を代表する文芸評論家が、漱石作品を読みなおしを通じて、批評の新たな地平を切りひらく。

内容説明

漱石が生涯抱え続けた苦悩。それは母の愛を疑うという、ありふれた、しかし人間にとって根源的な苦悩であった。『吾輩は猫である』『坊っちゃん』から『明暗』まで、この「心の癖」との格闘に貫かれた漱石作品は、今なお自己への、人間への鮮烈な問いとして我々の前にある―現代を代表する文芸評論家が、批評の新たな地平をしめす一書。

目次

第1章 母に愛されなかった子―『坊っちゃん』
第2章 捨て子は自殺を考える―『吾輩は猫である』
第3章 登校拒否者の孤独―『木屑録』と『文学論』
第4章 母を罰する―『草枕』と『虞美人草』
第5章 母から逃れる―『三四郎』『それから』『門』
第6章 母に罰せられる―『彼岸過迄』
第7章 向き合うことの困難―『行人』と『心』
第8章 孤独であることの意味―『道草』
第9章 承認をめぐる闘争―『明暗』

著者等紹介

三浦雅士[ミウラマサシ]
1946年青森県生まれ。評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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