内容説明
巨大望遠鏡時代のトップランナー、すばる望遠鏡。豊かなハワイの自然の中で、その建設のリーダーとして深く関わってきた著者が、すばるによって初めて明らかになってきた銀河の果てと太陽系外惑星の姿を迫力あるカラー写真とともに描きだす。すばる望遠鏡建設の苦心・喜びを交えて語る宇宙写文集。
目次
第1章 未知への航海―宇宙へ船出したすばる望遠鏡
第2章 宇宙に咲く花―すばるが観た宇宙の美しさ、不思議さ
第3章 極限に挑む―技術の限界を追ったすばる望遠鏡
第4章 マウナケアは星の天国である―ハワイ島の自然と人々と宇宙
第5章 ビッグ・バンに迫る―この世界はどのようにして始まったか
第6章 ひろがる太陽系―身近な宇宙にも新発見が満ちている
第7章 太陽系外の惑星と生命―科学の夢はどこまで
著者等紹介
海部宣男[カイフノリオ]
1943年生まれ。1966年東京大学教養学部基礎科学科卒業。放送大学教授、国立天文台名誉教授
宮下曉彦[ミヤシタアキヒコ]
1945年長野県生まれ。1975年東京理科大学卒業。現在、国立天文台主任研究技師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
S.Mori
11
熱い人間のドラマと未知の世界へのロマンをかき立てる素晴らしい1冊です。多くの困難を経てすばる望遠鏡が完成されるまでの過程は読んでいて胸が熱くなりました。レンズを磨くのに4年もかかるそうです。望遠鏡で撮影されたいろいろな星団の写真が収められていて、それを見るだけでも本書を一読する価値があります。漆黒の宇宙空間を背景にして浮かび上がる星団は、息を飲むような美しさです。この本を読むまで宇宙は静かで冷たい空間だと思っていました。そうではなくて、様々な惑星や星団が誕生しているダイナミックな所であることが分かります。2020/04/10
スプリント
10
すばる望遠鏡の建設までの経緯と建設経過が詳しく書かれており楽しめました。レンズの研磨と輸送の写真が掲載されていますがちょっと想像もできない規模で驚きました。2015/10/02
中島直人
7
(図書館)素晴らしい宇宙の世界。自分の好きなことで生きていけるひと、本当に羨ましい。2019/08/29
月猫夕霧/いのうえそう
4
大昔に買ってそのままにしていたら、せっかくのカラーなのに紙が変色してましたという……。それはともかく、ここ20年くらいの天文学の進歩は目覚ましいものが有りますが、その一翼というか中心に近いところに、すばる望遠鏡がいたことが判ります。それにしても、自分が関わったプロジェクトの計画から完成、成果まで語ることのできた作者さんがうらやましいです。2021/06/29
Z
3
カラー写真がきれいだった。昔、どこかで、ストレス解消法として、宇宙のことを考えると、この世のことは些細なことに思えてどうでもよくなると、いうのがあったが、わからんでもないかな。内容は、すばる望遠鏡による、観測の結果を元に、宇宙の誕生や星の誕生、生命の存在に迫るというもの。そういや、昔、もの考えていた頃、宇宙について気になったが、そのエネルギー、人文的な方向に進んだなー。あのときの宇宙と、今こうして見る宇宙てなんか違うのだろうか。2015/01/06
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