岩波新書
アメリカ外交とは何か―歴史の中の自画像

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  • サイズ 新書判/ページ数 232,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308980
  • NDC分類 319.53
  • Cコード C0231

出版社内容情報

世界を善と悪に二分し,自由や正義を盾に武力行使に走る現在のアメリカ.だが,その姿は,アメリカの歴史にとって例外的ではない.超大国の外交がなぜ隘路に陥ったのかを,建国以来の歴史の中で解きほぐす刺激的なアメリカ論.

内容説明

世界を善と悪に二分し、自由や民主主義を盾に武力行使に走る現在のアメリカ。だが、その姿は、アメリカの歴史にとって必ずしも例外的ではない。建国期から冷戦後にいたるまで繰り広げられてきた自画像をめぐる論争の歴史をたどりながら、超大国の外交がなぜ隘路に陥ったのかを解きほぐしていく刺激的なアメリカ外交論。

目次

序章 アメリカ外交への接近法
第1章 アメリカ外交の源泉
第2章 西半球の警察官
第3章 ウィルソンの夢とその後
第4章 「パクス・アメリカーナ」の虚像と実像
第5章 アメリカの挫折
第6章 「素晴らしい新世界?」
終章 岐路に立つアメリカ外交

著者等紹介

西崎文子[ニシザキフミコ]
1959年宮城県生まれ。イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D歴史学)。現在、成蹊大学法学部教授。専攻はアメリカ政治外交史
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あんころもち

12
これでもかと言わんばかりにアメリカ外交を100年分叩き続ける本なのではっきりと好き嫌いが分かれるだろうが、その分を差し引いても極めて良著である。新書というサイズの中でアメリカ外交のエッセンスがコンパクトに詰め込まれており、最初の一冊に最適。 道義を前面に押し出すアメリカ外交が如何にして形成され、戦後に大きく揺れ、冷戦終結を迎えたかを解説。特に、高邁な理想の元に行われた戦争が現地ではどのように展開し、どのような負の影響を与えたのか、また理想主義外交をめぐって国内でどのような論争が起きたかに力点を置く。2016/03/16

coolflat

11
モンロー主義~ローズベルト・コロラリー~ウィルソンの勝利なき平和~トルーマン・ドクトリン~キッシンジャー外交~ブッシュの単独主義と、アメリカの外交が、当初とっていた孤立主義から、いかにして介入主義へと変容拡大していったのか。2003年イラク戦争までのアメリカの歴史を辿っている(イラク戦争失敗以降のオバマ期から米国の外交政策が、当初のモンロー主義=孤立主義に緩やかに立ち返っているように思う)。ところでモンロー主義とは、孤立主義のことで、欧州に介入しない代わりに、南北アメリカ大陸には介入させないというものだ。2016/07/10

とある本棚

8
少し古いが良書。アメリカ建国から2004年までの外交政策とその背後の外交思想を簡潔かつ丁寧に描き出す。特に外交思想の連続性に対する指摘箇所が素晴らしく、アメリカの建国以来の「明白な運命」が形を変えてモンロー主義やウィルソン主義に帰結したことがよくわかる。また本書の中でトクヴィルの引用があるが、改めて洞察の凄さに驚かされた。アメリカが一般法則を指向することや、大義を追求する傾向があることが1830年代の時点で指摘されている。2022/11/14

かろりめいと

3
2004年7月刊。当時はブッシュと小泉の蜜月関係か。建国期からイラク戦争までのアメリカ外交について。モンロー主義がどうしてできたかと、モンロー主義の世界的展開(国際連盟・ウィルソン大統領)まで(本書前半部)が良かったです。ベトナム戦争から岩波新書らしくなってきたが、頑張って一応最後までは読みました。面白かった。2020/11/30

スズツキ

3
アメリカ外交を批判的に見ているが、全ては肯定は出来ない。2015/03/24

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