出版社内容情報
改善されない長時間労働,広がる所得格差,増加する貧困家計….長期不況のもと「成長至上主義」の生んだ歪みが深刻化している.生活者の「家計」から日本経済を分析し,産業重視の政策からの転換を説く.
内容説明
戦後、目覚ましい高度経済成長を遂げた日本。しかし「成長至上主義」は、一方でゆとりある人間らしい生活を常に犠牲にしてきた。そして、いま長期不況のもとで、その歪みが深刻化している。サービス残業は増え続け、所得格差は広がり、貧困家計も増える一方である。生活者の「家計」から日本経済を分析し、産業重視の政策からの転換を説く。
目次
第1章 行き先を見失った日本経済(経済成長至上主義の限界;長期不況を脱却するための政策論議 ほか)
第2章 家計からみた戦後の日本経済(戦後日本経済の軌跡―家計の貧困から経済大国へ;消費の拡大 ほか)
第3章 豊かさを実感しない家計の存在(経済成長を支えた長時間労働;高すぎる物価水準 ほか)
第4章 家計の経済危機(貧困家計の増加と所得格差の拡大;長時間労働と失業不安という矛盾 ほか)
第5章 社会保障制度改革と家計の対応策(社会保障制度の改革;低成長下でも豊かに生きていくために)
著者等紹介
橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年兵庫県に生まれる。1967年小樽商科大学商学部卒業、1969年大阪大学大学院経済学研究科修士課程修了。1973年ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。その後、米、仏、英、独の大学・研究所で教育職・研究職、大阪大学・京都大学助教授、京都大学経済研究所教授を経て2003年より京都大学大学院経済学研究科教授。男女共同参画会議議員、経済産業研究所ファカルティフェロー兼任
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感想・レビュー
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