出版社内容情報
いい絵とは何だろうか.名画はどのように生まれ,画家たちはどう生きたのか.プロとアマ,油絵と水彩画,具象と抽象,価値と価格などにもふれつつ絵画の豊かな世界へと案内し,初心者が描くための具体的な手ほどきも行なう.
内容説明
いい絵とは何だろうか。名画はどのように生まれ、画家たちはどう生きたのか。プロとアマ、油絵と水彩画、写実と抽象、そして美術的価値と価格などにもふれつつ絵画の豊かな世界へと案内。ブリューゲル、ゴッホらの興味深い逸話や自らの経験を語るとともに、これから絵を描いてみようとする人への具体的な手ほどきも行なう。
目次
1 絵を見る―心を動かされる満ち足りた時間
2 絵を描く―ブリューゲルの作品を手がかりに
3 絵に生きる―ゴッホの場合、印象派の時代
4 絵を素直に―ナイーヴ派、アマチュアリズムの誇り
5 絵が分からない―抽象絵画を見る眼
6 絵を始める人のために―テクニックは重要な問題ではない
7 絵のある人生
著者等紹介
安野光雅[アンノミツマサ]
1926年、島根県津和野町に生まれる。宇部工業学校卒業後、山口県徳山市で小学校教員。山口師範学校研究科修了後、49年に上京、三鷹市・武蔵野市などで小学校教員。61年に画家として独立、68年『ふしぎなえ』(福音館書店)で絵本作家としてデビュー。装丁家としても活躍している。ボローニア国際児童図書展グラフィックス大賞、国際アンデルセン賞など受賞多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
155
中公新書の「カラー版 絵の教室」に続いての、副題にあるように「絵を見る楽しみ・絵を描くたのしみ」ということでどちらかというと有名なむかしの画家の作品を話題にしながら絵を描いていく方法を説明されています。とくにブリューゲルの「雪中の東方三賢王の礼拝」(これはチューリッヒの近くのオスカー・ラインハルト・コレクションで安野さんもご覧になったようです。私もむかしなんども見にいきました。)やゴッホの作品を引き合いに出しての鑑賞と絵の描き方を伝授してくれるいい本でした。2016/11/15
navyblue
14
絵に興味のある初心者にとって、安野さんの解説はやさしく分かりやすい。2章の「作品が生まれるまでの仕事の手順」は、一枚の絵を仕上げるまでのポイントが示されており、鑑賞するときの視点として参考になる。個人的に好きなブリューゲルについてかなり掘り下げて書いてあるところもよかった。「美術に上下の区別なし」(須田寿)上手下手はあっても絵を描こうという志に上下の区別はない、という素晴らしい言葉。美しいものに反応する感覚は、自然から学んで育つことと、絵を見ることの経験によって磨かれるという安野さんの考えに共感する。2017/03/18
野の花
9
安野さんの絵はプリューゲルの絵を隅から隅まで観察した上に出来ていたのですね。私もプリューゲルの人物模写して勉強しようかな。2016/11/04
kameyomi
8
敬愛する安野光雅さん!中学校の図書館で、少しやんちゃな男の子が『ふしぎなえ』を目をキラキラさせながら「読んで」いたのを思い出す。数年前94歳で天国へ旅立たれた時、『旅の絵本』シリーズを全巻読み返してみたが、やはりいくつになっても想像力を掻き立てられる素晴らしい作品だ。 安野光雅にとって「絵」とはなんであったのか知りたいと思い、難しそうだが手にした。今度美術館へ行く機会があれば、鑑賞の仕方が少し変わりそうだ。2023/01/23
com.
7
胸に刺さる言葉が多く、この本を読んで、自分が絵を描くことが好きで絵を描いていることを確認でき、これからもずっと描いていこうと思うことができました。絵を描いている人はもちろん、絵を見ることが好きな人にもおすすめな本です。2015/12/30
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