出版社内容情報
中国をはじめ漢字文化圏の人々の歓び,悲しみをうたい,数多くの名作を生みだしてきた漢詩は,日本においても古来,短歌・俳句とともに日本人の詩情を豊かに育んできた.その魅力を「美」ととらえる視点から説き明かす.
内容説明
漢詩三千年の悠久の歴史は、中国をはじめ、漢字文化圏の人々の歓び悲しみをうたいつつ、数多くの名作を生みだして今日にいたっている。日本においても、古来、短歌・俳句とともに日本人の詩情を豊かに育み、独自の世界を形成してきた。広くて深い漢詩の魅力と生命力の実態―美の在りか―を、詩歌鑑賞の新しい視点から説き明かす。
目次
1 詩人とその詩境―典型を生んだ四人の詩人(陶淵明;李白 ほか)
2 主題とそのイメージ―志の之くところ(友情(閨怨)
戦乱(経世) ほか)
3 詩型とその個性―「かたち」と「こころ」(“美のかたち”としての主要定型;律詩と絶句 ほか)
4 詩跡(歌枕)の旅―名詩のふるさと(漢詩と風土;詩跡になった景勝地 ほか)
5 「文語自由詩」としての訓読漢詩―定型詩(和歌・俳句)との相補性(訓読漢詩の生命力;“視覚”と“聴覚”の二重性 ほか)
著者等紹介
松浦友久[マツウラトモヒサ]
1935‐2002年。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専攻は中国古典文学・日中比較詩学
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