岩波新書
裏日本―近代日本を問いなおす

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 216p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305224
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0221

出版社内容情報

「裏日本」とは本州の日本海地域,とりわけ北陸・山陰をさす.だが,これは自然地理概念にとどまらず,近代日本の歩みが生み出した呼称であり,産物であった.「表日本」に対するヒト・モノ・カネの供給地として成立した「裏日本」の視点から日本近代史を見直し,いま焦点となっている「環日本海」構想の意味を問う意欲作.

内容説明

「裏日本」とは本州の日本海地域、とりわけ北陸・山陰をいう。そして、この呼称は単なる自然地理概念ではなく、20世紀初頭、「表日本」に対するヒト・モノ・カネの供給地とされていくなかで成立し、定着したのである。歴史の実相をたどりつつ、「裏日本」を必然とした日本の近現代を問い直し、二一世紀に向けての視点を考える意欲作。

目次

序章 「裏日本」―もう一つの日本近代史
1 どのように形成されたか
2 自己イメージと「県民性」
3 脱裏日本の道―対外進出論と列島改造論
終章 「裏日本」を超えて

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中年サラリーマン

14
今は使われない言葉「裏日本」。関東から関西にいたる表日本に対して日本海側地方に使われていた言葉。人・モノ・カネを集め急激な発展をする関東の犠牲になっていたのは供給源である裏日本。欧米に追いつくために経済効率優先で全速力で突っ走った明治日本を影で支えていたのかもしれない。しかし、格差の拡大はコンプレックスとなり裏日本を何とか発展させようという声が強まる。色々な人が頑張った。満州への渇望もその現れなのかもしれない。角栄の日本改造もその一つなのかもしれない。今話題の極点社会もここに端を発するのかもしれないなぁ。2014/09/21

にゃん吉

5
日本海側の地域の呼称だった「裏日本」概念の形成を追う過程は、明治維新後の近代化政策、戦後の高度経済成長政策において、特定地域の集中的な開発の裏返しとして、一種犠牲にされた側の視点で叙述されるもう一つの近現代史という様相で、興味深い。後半では、中央集権的、経済効率至上の従前の開発の歪さを指摘し、大陸との交流等地方の新たな発展の可能性を探る。日本経済の停滞、東アジア情勢も微妙、地方では限界集落等の問題ありなど、刊行時から大分情勢も変わってますが、今でも、地方の問題を考える上で一助となる一冊かと。       2019/12/06

kaz

3
太平洋側を中心にした「表日本」に対して、ヒト・モノ・カネの供給地として成立してきた「裏日本」。その成立史とそれを産んだ中央集権的な経済効率至上主義の在り方への疑問が提示され、それを乗り越える内発的発展の道の可能性が示唆されている。現政権はますます中央集権的な政治を行おうとしているが、その限界はすでに色々な形で表に出始めている。地域の自律性重視、地方自治権強化、多様性、生活と文化重視、遅い成長などの方向へ。実際、裏日本側に最近面白い動きをする人たちが集まり始めている気がする。2020/11/01

とん

3
古厩忠夫『裏日本』. 裏日本とは北陸と山陰のこと. なぜ裏日本は経済成長に乗り遅れたか?が説かれます. 要は明治維新後の工業化に伴うヒトモノカネ移動によること. それから戦後の「全国総合開発計画」による太平洋側中心開発で, 構造的に遅れていったことです. その他にも北陸と北海道韓国中国ロシアで人の移動があった歴史なんかも面白い.2017/09/09

amabarashi

3
97年に書かれた本で、状況は変化(悪化)しているが、古くて新しい本。知識としては知っていたが、「裏日本」に住んでみてはじめてこの本に書いてあることを身近に感じることができた。近代化の過程で、「表日本」を支える供給地となり、いかに「裏日本」の意識をもつようにいたったかを歴史的に明らかにする。この本で書かれている、経済効率・生産力を至上とする価値を止揚することこそが新たな可能性をひらくというくだりは、昨年の大地震・原発事故、今年の雪害などを経て、みなひしひしと感じていることではないか。筆者は最後に地域の住民の2012/02/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/60418

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。