出版社内容情報
「裏日本」とは本州の日本海地域,とりわけ北陸・山陰をさす.だが,これは自然地理概念にとどまらず,近代日本の歩みが生み出した呼称であり,産物であった.「表日本」に対するヒト・モノ・カネの供給地として成立した「裏日本」の視点から日本近代史を見直し,いま焦点となっている「環日本海」構想の意味を問う意欲作.
内容説明
「裏日本」とは本州の日本海地域、とりわけ北陸・山陰をいう。そして、この呼称は単なる自然地理概念ではなく、20世紀初頭、「表日本」に対するヒト・モノ・カネの供給地とされていくなかで成立し、定着したのである。歴史の実相をたどりつつ、「裏日本」を必然とした日本の近現代を問い直し、二一世紀に向けての視点を考える意欲作。
目次
序章 「裏日本」―もう一つの日本近代史
1 どのように形成されたか
2 自己イメージと「県民性」
3 脱裏日本の道―対外進出論と列島改造論
終章 「裏日本」を超えて
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