岩波新書
“劇的”とは

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  • サイズ 新書判/ページ数 225p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004304029
  • NDC分類 901.2
  • Cコード C0295

出版社内容情報

ドラマにおいて,また日々の生活の中で“劇的”とはどういうことか.ギリシア悲劇『オイディプス王』やヨーロッパ古典劇『マクベス』『フェードル』,日本の能,歌舞伎から近代劇,さらに自らの作品まで親しく読み込み,時に興味深いエピソードを交えながら,古典とのつきあい方や“劇的”ということの本質を各々の作品に即して考える.

内容説明

ドラマにおいて、また日々の生活の中で“劇的”とはどういうことか。ギリシア悲劇『オイディプス王』やヨーロッパ古典劇『マクベス』『フェードル』、日本の能、歌舞伎から近代劇、さらに自らの作品まで親しく読み込み、時に興味深いエピソードを交えながら、古典とのつきあい方や“劇的”ということの本質を各々の作品に即して考える。

目次

1 馬の話から
2 ヨーロッパ古典劇の場合
3 日本古典劇の場合
4 日本語について
5 『平家物語』の場合
6 “劇的”とは―まとめとして

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Emperor

38
「科学は問題を解決するが、文学は問題を提示する」。チェーホフの言葉らしいが、なるほどビビっとしすぎて少しだけ部屋を歩き回ってしまった。2019/10/06

彩菜

27
劇を見ているような強い緊張や感動、その様…「劇的」。そのような緊張や感動を劇作家はどのように創り出すのか。そこには一つの法則があると著者は言います。それは逆転を伴う発見が、即ちその発見が自己否定に繋がるような発見がある事。オイディプス、マクベス、人形の家…優れた戯曲を貫くのは主人公の願望や問題が見事に達成あるいは解決される事が同時に自身を否定する事になる、そうした矛盾の存在であり、彼が内に孕む矛盾とその克服の行為や、その矛盾故に願望を持つほど願望から離れて行く構造が私達を惹き付ける…。→2025/07/14

魚京童!

10
だめだ、ぜんぜん本を読む気分じゃない。2024/07/11

がらす

5
ギリシア古典やシェイクスピアの戯曲、また日本の伝統芸能といった例を見ながら、日頃不用意に使われている「劇的」という言葉の本質を探っていく作品。テレビ番組でお話された内容を文章に起こしたものなので読みやすいと思います。「劇的」は単なる驚きや急展開ではなくて、もっと精神的なものなんだなー。言文一致運動の最中を生きた坪内逍遥の翻訳から大変な苦労が見て取れたのも興味深かったです。2011/12/01

あにこ

4
劇の形式をとる優れた作品には、ある共通の構造があるだろうとは思っていた。序破急のような外枠のみならず、内に抱えられているものに関してもだ。著者によればヨーロッパ古典劇の真髄は、ある事柄を解決したいがそれに自己否定が伴うという、ディレンマにあるようだ。■NHK大学の講座で好き放題喋ったものが元になっているので、あまりしっかりした論の展開はない。オイディプス王やマクベスなどの古典についてかじれたのはよかった。2020/05/16

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