岩波新書<br> 地球環境問題とは何か

岩波新書
地球環境問題とは何か

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  • サイズ 新書判/ページ数 262,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004303312
  • NDC分類 519
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「地球サミット」から二年.このときから地球の温暖化は国際政治の最重要課題となった.科学研究や南北の政治力学などが絡み合ったこの難問をどのように考えたらよいのか.NGOメンバーとしてサミットに参加した科学史家が,地球環境問題の構造を原点にまで立ち戻って解きほぐし,国際社会における日本の貢献のありかたを提示する.

内容説明

「地球サミット」から二年。このときから地球の温暖化は国際政治の最重要課題となった。科学研究や南北の政治力学などが絡み合ったこの難問をどのように考えたらよいのか。NGOメンバーとしてサミットに参加した科学史家が、地球環境問題の構造を原点にまで立ち戻って解きほぐし、国際社会における日本の貢献のありかたを提示する。

目次

序章 地球環境問題とはどういう種類の問題か
第1章 地球温暖化の科学論―ハンセン論文の衝撃
第2章 東西冷戦の終焉と環境安全保障
第3章 IPCC報告と各国の温暖化対策
第4章 国連気候変動枠組み条約の成立とその意味
第5章 地球サミット―その意味とその後
第6章 戦後世界体制の洗い直しと地球環境問題
第7章 欧州の体験―環境外交の誕生
第8章 日本の課題と進むべき道

著者等紹介

米本昌平[ヨネモトショウヘイ]
1946年愛知県に生まれる。1972年京都大学理学部卒業の後、証券会社で働きながら科学史を独学。1976年三菱化成生命科学研究所(現・三菱化学生命科学研究所)に入所。現在、同所・社会生命科学研究室長。専攻は科学史・科学論。著書に、『遺伝管理社会』(弘文堂、毎日出版文化賞受賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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佐島楓

17
冷戦の終結によって世界戦争の危機が減少し、エネルギー戦略の転換が求められることによって地球環境問題が浮上してきたという一連の流れが理解できた。二酸化炭素削減問題のところを読んで、世界中が矛盾というかジレンマを抱えるようになってしまったと感じた。2013/04/29

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

5
1994年著。著者は京大の理学部卒の後、科学史を独学して三菱化成生命科学研究所に入所。当時は同研究所の社会生命科学研究室室長。米本氏は『優生学と人間社会』の主要著者であり、他の著作を読んでみたもの。 地球温暖化の真偽はひとまず置くとして、地球温暖化についてのこれまでの世界的取り扱いについての歴史が書かれる。古い著作ではあるものの、そこまでの経緯はあまり知らなかったので参考になった。→続く2021/11/15

takao

2
ふむ2023/06/22

Hanna Saito

1
94年刊行の本だが地球環境問題を科学と政治が切り離せない問題であるとしており、現代の人新世の議論を先取りしていて、良い補助線になると思う。地球環境問題は外交政策の問題である側面が大きく、東西冷戦に取って変わる、途上国と先進国の南北構造が立ち現れているとする視点で書かれている。途上国の開発と、地球環境の保全にはジレンマがあり、熱帯雨林が生物多様性保全の対象になりやすく、北部の森林は対象になりにくいという北側先進国のバイアスなどについて途上国側から繰り返し批判が寄せられているという言及も興味深かった。 2021/09/11

tada shohei

1
★3 東西冷戦後の国際社会が、地球環境問題という南北対立に転換していく様を解説しています。一章は自然科学的な話ですが、二章以降は政治のお話です。難点は少し本が古いこと(初版1994年)。IPCCに関して、"国際社会の次元で温暖化のシナリオを書きあげるために設けられた場"と皮肉っているところは凄く共感するし、スカッとする。偉そうなことをいっても、環境問題なんて所詮ビジネスの域から逸しない、という感想(特に北米)。2013/01/02

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