出版社内容情報
世界政治が不透明ななかで大きく変動しつつあるいま,主権国家,ナショナリズム,安全保障,平和のあり方が,根本的に問い直されている.わたしたちはどのような視座に立って,この現実に向き合えばよいのか.冷戦後の世界で「力と正義」がせめぎあう現実を深くみすえ,新しい世紀に向けた日本の構想と選択を具体的に考える.
内容説明
世界政治が不透明ななかで大きく変動しつつあるいま、主権国家、ナショナリズム、安全保障、平和のあり方が、根本的に問い直されている。わたしたちはどのような視座に立って、この現実に向き合えばよいのか。冷戦後の世界で「力と正義」がせめぎあう現実を深くみすえ、新しい世紀に向けた日本の構想と選択を具体的に考える。
目次
第1章 冷戦終焉の歴史的意義(冷戦はなぜ、どのように終わったのか;1990年代は「危険な多極の世界」か;超大国の覇権の終わり)
第2章 リアリズムとパワー・ポリティクス―批判と克服(リアリズムはなぜ問題なのか;リアリズムをめぐる論争;日本におけるリアリズム批判)
第3章 力と正義の葛藤(国家のアイデンティティ・クライシス;世界における不平等の構造;「主権の共有」は可能か)
第4章 日本の構想と選択(現状認識をいかに変えるか―変革と継承をめぐる闘い;何をどのように変えていくべきか―具体的政策の構想;日本は何を目ざすのか―歩むべき歴史の針路)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かじやん0514
5
再読。冷戦が終わったばかりの頃って、一部を除いたほとんどの左派ないし体制に批判的な人々が情勢を読み誤りまくっていたんだなと実感。2014/01/02
ロバーツ
1
学生時代に国際政治の講義のために購入した本。2020/08/15
kaizen@名古屋de朝活読書会
1
岩波新書愛好会】国際社会を理解をするには、風土、習慣、産業、言語、宗教などの理解が必要かもしれない。 あるいは、実際に各国を訪れてみないと、どうしてある立場を固持しているかピンとこないことがある。 世界政治を、本だけでは、なかなか理解できない。 国際社会の見方の一つだと思って読むとよいかもしれない。2010/03/05
紙魚
1
パワーポリティックスが駄目だろうことは歴史を振り返っても、今のこの血みどろな世界を見てもわかる。最後のあたり、やや理想がかった意見が述べられていて、首を傾げたくもなったが、いかにも理想はなくてはね。90年代初期の見解としてサバサバと読めば面白いかも。2008/12/21
shimomiyan
0
初版は1993年。20年来の課題図書をようやく読み終えた感じ。鴨氏の提言はいまだ色あせていない。若過ぎる死去が今更ながら惜しまれる。2015/05/05
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- 和書
- 日中交流の四半世紀