岩波新書
藤原定家の時代―中世文化の空間

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  • サイズ 新書判/ページ数 226,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004301783
  • NDC分類 210.42
  • Cコード C0221

出版社内容情報

貴族社会から武家社会へ.源平の争乱を経て日本の社会は大きく変質した.この時代を歌人・定家と共に歩み,その文化の特質を探ってみよう.政治の実権は鎌倉幕府が握り,京都の朝廷は新たな文化の創出をめざした.政治と文化とがせめぎあうこの鎌倉初期こそ,実は「雅」「幽玄」などでイメージされる王朝文化の枠組が確立した時代であった.

内容説明

貴族社会から武家社会へ―源平の争乱を経て日本社会は大きく変質した。この時代を歌人・定家と共に歩み、その文化の特質を探ってみる。

目次

第1章 時代の変転(『明月記』の始まり;内乱の時代を生きる;八条院の周辺;九条兼実の夢;紙背文書を語る)
第2章 空間の文化史(父と子;皇女とその女房たち;摂関家の精進;華と夢のある話;『無名草子』を読む)
第3章 政治と文化の空間(頼朝の接近;後白河法皇の死;後鳥羽と定家の接触;もう一つの家;文化の行方)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chisarunn

7
タイトルが「藤原定家の時代」だが、和歌の解説書ではなく、その日記「明月記」も多数出てくるが参考程度。その定家が活躍したころ、明月記が書かれた時代はどんな時代だったか、というのが本書の趣旨である。明月記の解説だけ(文学的な)ではよくわからない八条院という女院や、定家の勤務先?の九条家のことが詳しくわかる。その九条家のことになると名前しか知らない人ばかりでちょっと退屈なのだが、文章が会話体になって飽きさせない工夫がしてあるところなどさすが。後半「後鳥羽員と定家」の項が若干薄味なのが残念だった。2022/05/31

壱萬参仟縁

3
京都の治安維持(167頁~)。たまに会話調となっている。この時代はあまり興味が湧かなかった。2013/05/18

葉つき みかん

3
非常に示唆に富んだ本。八条院の位置づけや、九条家の盛衰の流れの説明、『無名草子』の作者の比定、後鳥羽院の近臣への道のりなど、藤原定家が生きた時代の流れがくっきり浮かび上がってきた。2012/01/31

rbyawa

2
g002、私はこの人を「ていか」と呼ぶ癖があるんですが、当時もそう音読みされていたんだよ、と聞いて一安心。明治なんかでもちょいちょいやってますよね(こっちはきちんと記録に残ってるから自信はあったんですが)。で、後鳥羽天皇という大雑把に鎌倉時代の初期に被る人の時代、この本の中では藤原定家やその周囲の文化人を見ることで武人ではない文官のような存在の隆盛があったのではないか、ということが少しずつ浮かび上がっていくような体裁、これはこれで面白かったんですが、正直鎌倉初期の後鳥羽天皇→上皇に関してが読みたかったなw2016/01/04

石ころ

1
定家が生きた時代の政治等について古文書をメインに読み解く。昔は女性って強かったのね。2013/05/05

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