出版社内容情報
昭和天皇の逝去ののち,戦争責任発言への威圧や代替わり儀式,そして学校教育における君が代・日の丸の強制は,天皇制度のあり方と日本国憲法との間に新たな緊張を生じさせている.開かれた議論を求めて,憲法上の天皇の地位,国事行為と公的行為,元首化,皇室祭祀,マスコミ報道など,象徴天皇制をめぐる諸問題を整理・検討する.
内容説明
昭和天皇の逝去ののち、戦争責任発言への威圧や代替わり儀式、そして学校教育における君が代・日の丸の強制は、天皇制度のあり方と日本国憲法との間に新たな緊張を生じさせている。開かれた議論を求めて、憲法上の天皇の地位、国事行為と公的行為、元首化、皇室祭祀、マスコミ報道など、象徴天皇制をめぐる諸問題を整理・検討する。
目次
1 制度としての象徴天皇制
2 象徴天皇制の歴史
3 天皇の権威強化を支えるもの
4 代替わり儀式と象徴天皇制
5 象徴天皇制と人権
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
13
最象徴的箇所。憲法二条における皇位世襲規定を「血による差別であり生まれによる差別である」としながら「憲法自体がこの差別を容認しているのであるから憲法解釈的には一四条の平等原則の例外と言うしかない」。一時が万事。西部邁が「憲法は自衛隊違反」と言った気持が解る。なんと横田は憲法と天皇制が両立すると思っている。二律背反なのにそう論じるものだから当然まとまりがつかず「〜かのごとき印象を与える」のオンパレードとなり、結びも「世襲である限りその制度は社会的差別意識を再生産し続ける大きな源になるように思われてならない」2020/04/03
takao
2
ふむ2024/07/28
いすくら
2
かなり批判的な視点からの論考なんだけど、そもそもの基本的な問題点として、歴史的(つっても帝国憲法下が大半だけど)天皇像と戦後憲法的天皇像の矛盾があるっぽい。ここまで原則的な憲法の読み方で天皇制を考えようとしたらそれはもはや天皇ではないよね、というのはむしろ復古的な改憲を求める声を刺激してしまうんじゃないだろうか。2019/06/19
ステビア
1
かなり厳しい批判。面白かった。2013/10/03
丰
0
Y-102000/07/28