出版社内容情報
易とはなにか.占うとはどういうことか.天下の大事に際し,自ら思慮の限りをつくし,さらに周囲にはかってなお決断しえぬとき初めて神告を求めるのが易の本来の姿とされる.本書は,中国文化の基底にある易の思想を西欧近代の思想家たちがどうとらえたかを探った上で,王船山の易論を解説しながら,私たちにとって易がもつ意味を考える.
内容説明
易とはなにか、占うとはどういうことか。天下の大事に際し、自ら思慮の限りをつくし、さらに周囲にはかってなお決断しえぬとき初めて神告を求めるのが易の本来の姿とされる。本書は、中国文化の基底にある易の思想を西欧近代の思想家たちがどうとらえたかを探った上で、王船山の易論を解説しながら、私たちにとって易がもつ意味を考える。
目次
1 易とは何か―東西文化論の中で(いまわれわれにとっての易;ニーダムの中国文明論―有機体の哲学;ライプニッツと易―二進法;現代物理学と易―相補性;ユングと易―共時性;近代中国の易哲学―態十力の王船山易論)
2 乾坤的世界の構造(乾坤という世界;無極にして太極;64卦の形成;乾坤の並建と捷立―錯綜と消長;錯綜八卦による構造;消長12卦による構造)
3 自己同一化としての易(天人合用の易学;易を読む(1)―乾から否まで
易を読む(2)―同人から離まで
易を読む(3)―咸から井まで
易を読む(4)―革から末済まで
君子は自ら靖んずるのみ)
終章―あとがきにかえて