出版社内容情報
『ジュピター』の天体の運動を思わせる壮麗な響き,弦楽四重奏曲の親しさに満ちた対話,『魔笛』の変幻自在な人物たちが繰り広げる神話的世界――モーツァルト音楽の芸術的生命の根源は何であろうか.著者は豊富な伝記的研究をもとに,十八世紀の演奏様式の生きた復元などにもふれ,作品の全体にわたって,その魅力の秘密を明らかにする.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
375
序章は『ジュピター』から始まり、終楽章の<ド・レ・ファ・ミ>の音型へと「天空の音楽」が語られてゆく。本書はモーツァルトの演奏史を語ることで、時代ごとの同時に享受史を明らかにしてゆくのである。例えば、19世紀の人たち(音楽家たち)がイメージしたモーツァルトは今とは随分違っていたのではないか(実際に聴くことはできないのだが)と著者は提示する。より近年においても、1970年代くらいまでのモーツァルト演奏と、ホグウッドやアーノンクール等のピリオド楽器を用いた小編成のそれとは決定的に違っている。演奏会の形式もまた。2021/04/05
twinsun
8
当時のオペラがJPOPや演歌を歌い手を念頭に作られるように作曲された共同作品であること、モーツァルトと歌手たちの交流も垣間見ることができた。ミヒャエル並びにヨゼフ・ハイドンとの交流、交響曲、弦楽四重奏曲の歴史、オペラについても理解を深めることができた。2022/05/29
i-miya
7
2006.06.04 トロイアの遺跡 シュリーマン P002 トロイア戦争 3000年前 ダルダネス海峡 ヒッサルリフの丘 ギリシャ勢 アキレウス トロイア勢 ヘクトール ジュピター交響曲 店 アンダンテ楽章 メヌエット楽章 ジュピター・・・ゼウス主神 ギリシャ神話 オリュンポス山にゼウスを訪ねる 2日間で登攀 P006 2917m ローマ字名、ユピテル、英語読み レーオポルト(父) フラーマー P008 1828 「モーツァルト伝」 2006/06/05
kaizen@名古屋de朝活読書会
5
モーツァルトのファンではないので、意識的にモーツァルトを聞くことはない。1年のうちに、何度も聞いている曲がモーツァルトであることがある。 歌劇魔笛、フィガロの結婚は、何度もテレビ、DVDで見ている。 モーツァルト関連で一番よくみているのがDVD「アマデウス」。 「アマデウス」の印象がモーツァルト。本書を読んでも、少し食傷ぎみ。役に立つと思うのは著者の個人的な経験と膨大な資料からの重要そうな事項の紹介。モーツァルトファンには必読。モーツァルトを機器ながら読むとよい。ジュピターの章は、ジュピターを聞きながら。2009/07/09