岩波新書<br> イギリスとアジア - 近代史の原画

岩波新書
イギリスとアジア - 近代史の原画

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  • サイズ 新書判/ページ数 233,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004201083
  • NDC分類 233.06
  • Cコード C0200

出版社内容情報

イギリスが産業革命を通じて世界最初の近代化を達成した背後には,植民地インドをはじめとするアジア諸国との深い関係があった.その関係はどのような構造をもち,イギリス社会に何をもたらしたか.十九世紀のインド,中国,日本を巻きこんだイギリス主導の「三角貿易」を解明し,イギリス近代を生きた人々の生活を描き出す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

43
再読。本書は40年ほど前の出版で、当時気鋭の中国史研究者だった著者が、イギリス長期留学中に著した雑誌連載記事を元に再構成されたもの。したがって折々に1970年代末のイギリスの点描がちりばめられていて、それがまた奥行きを深めている。テーマはイギリスからアジア近代史を俯瞰することで、イギリスの近代化・都市化とアジアの関係、アジア三角貿易(とりわけアヘンの問題)がメインテーマ。統計に裏打ちされた推論と、著者独自の視点が、丁度唯物史観が揺らぎ始めた時代とダブってくる。すでにグローバル・ヒストリーが萌芽している。2019/12/18

マーブル

12
東洋史が専門の著者が、特にアヘン戦争を考えるにあたり、西側から考えてみようと思い立ってイギリスに取材に行ったことを基にして書かれたのが本書。アヘン戦争といえば「三角貿易」あたりまでが試験勉強の範囲かもしれない。本書ではさらに、イギリスが経済に力を入れ、資本主義を推し進めて行く遠因までさかのぼって推察していて興味深い。対岸の革命の飛び火を警戒し、政治よりも経済、自由・解放に対し経済的繁栄を対抗策とした。当時開催された大博覧会もその一環として捉えている。そして経済の拡大のために必要とされる市場。2023/05/20

もとせ

1
25頁引用【19世紀後半から20世紀初頭という時代のイギリスは、またひどい飲酒時代でもあった。酒税が国庫の歳入に占める割合は、ピークの1880年前後には40%以上になっている。(略)アルコールに代わる楽しみとして、公園や公共図書館という設備がつくられ、汽車旅行のブームを生みだし、各種の近代スポーツが誕生する。いずれも19世紀後半から急速に広まっていく。こうして、現在のわれわれに、なじみのある姿が、やっと現われてくる。というより、この部分だけが、近代だと、これまでは勘違いされていたのかもしれない。】2011/12/10

MIRACLE

0
5点(5点満点)。「これから述べようと思うのは、第一の仮説にあたる一九世紀の世界、とくにイギリスとアジアとの関係、その相互依存関係、支配と被支配の関係といったことである」(24ページ)。2011/08/08

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Y-202000/02/03

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