岩波新書<br> 宗教弾圧を語る

  • ポイントキャンペーン

岩波新書
宗教弾圧を語る

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 231,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004200611
  • NDC分類 160.21
  • Cコード C0200

出版社内容情報

かつての天皇制ファシズムが行なった事件として忘れてはならないのは宗教団体に対する弾圧である.不敬罪,治安維持法違反の名の下に数多くの宗教者が逮捕・拘留され拷問を受けた.大本教,ひとのみち,新興仏教青年同盟,ほんみち,ホーリホス教会,植民地下朝鮮のキリスト教の六氏が当時の模様を語る貴重な歴史的証言.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

20
大本事件、ひとのみち事件、新興仏教青年同盟事件、ほんみち事件、ホーリネス教会事件、植民地下朝鮮のキリスト教に対する弾圧について、実際に特高や警察に逮捕・監禁・拷問された宗教家達へのインタビュー。いずれも天皇制を批判した、または天皇を神としなかった故の弾圧。自由に信仰を持ち、言いたいことの言えなくなる恐ろしさに震える。今の日本は大丈夫か?本当に?私たちはもっと先人達の体験に学ぶべきでは?生き残って証言出来る人の背後に、何十倍もの殺された故に証言することすら叶わなかった人々がいることを思う。2015/07/24

モリータ

10
不敬罪と治安維持法による、宗教と政治の次元を意図的・非意図的に交錯させた論法による弾圧。調書作成の強引なやり方は今もよく聞く話。警察・検察・裁判所が一体となった一方的なやり方、しかし彼らが自己の責任感において戦後謝罪したとは考えにくい。宗教の多様性とは何なのか、もう少し深めて考えたい。2016/03/08

masawo

5
大戦中に政府が行った宗教団体への数々の弾圧についてのインタビュー集。治安維持法を振りかざして非道の限りを尽くす警察や司法の姿が露になっている。「政治家だけではなく一般人にも罪がある」というアンネの日記の一節を引用していた弾圧被害者の言葉が印象に残った。2022/07/24

アブーカマル

3
自らの国体と相容れなければどんなデッチ上げをしてでも弾圧する国家権力の恐ろしさを垣間見る。大本の王仁三郎は戦後、国家への損害賠償請求に「そんなことはするな。今損害賠償を取れば、国民の血税をもらうことになるのだから宗教家はそんなことはするな」と言ったという。侵略戦争に教団が加担せずにすんだだけで「けっこうだった」と言う。 その他にも現PL教団の教祖(ひとのみち)やほんみちなど6団体から聞き取り調査を行なっている。やや調査団体は少ない向きもあるが、plの教祖のなどの生の声が読めるなど資料としても貴重。2017/11/30

非実在の構想

2
実際に戦前宗教弾圧を受けた人々のインタビュー集。大本などのよく知られた弾圧事件だけではなく、新興仏教青年同盟事件やホーリネス教会事件、植民地下朝鮮のキリスト教といったあまり知られていないものも扱っている。大きな物語を相対化しかねない物語は弾圧されざるを得ないのだろうか。2014/08/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/179698
  • ご注意事項

最近チェックした商品