出版社内容情報
「数」の概念は科学の基本であり，その理論の展開の美しさには，誰しもが知的なよろこびをおぼえずにはいられない．本書はユークリッドの原論から説きおこし，誰もが知っているあたりまえと思われる事柄をも現代的視点に立って吟味しなおしつつ，数の体系の展開をていねいに記述する．数学の面白さを心ゆくまで味わうことができよう．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
5
ユークリッド幾何学からではなく、自然数(0も含む)を公理化したペアノの公理をベースに数学を教えるとすれば、数をどう定義し、どうこの学を構成的に展開すべきか、という問いから著者は始める。数学基礎論からの数学入門を目指す本書は、整数論の専門家である著者によって、ユークリッド「原論」を現代的に捉え直しながら、まず範囲を負の整数を除いた自然数に限定し、集合、写像、群によって数学の成り立ちを上巻全編に渡って詳細に説いていく。一見入門書の体裁だが、デーデキント、ブルバキ、高木貞治の著書を脇に置いても新たな発見がある。2017/02/20
mft
2
想像以上に細かい議論が多かった。ペアノの公理に基づいた自然数論で、足し算・掛け算はもちろん、有限集合の元の個数を自然数で表現できるといったこと、抽斗論法なども証明する。個人的には函数音訳説だったことも発見だった(1972年初版なので割と早い例)。2018/12/04
はるゆう
1
流し読み。正直、わかったようなわからんような・・・。2013/07/18
takao
0
ちゃんとした数学書。2016/10/15
