出版社内容情報
詐術と欺瞞に終始した日本軍閥の大陸進出を,当時軍に圧迫されつつ現地外交官としてつぶさに観察し得た著者がその真相を明らかにする.張作霖の暗殺,陰謀の産物である満州事変,華北工作の正体など,いわゆる「日本ファシズム」の敢行した謀略行為の非人道的悪虐ぶりが淡々とした筆致から滲み出る.日本の近現代史を問い直す好著.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くらうん
4
様々な書籍の参考文献になっているため読んでみた。旧字体の漢字に苦戦。柳条湖事件の際の軍部の高圧的態度、中央政府への苛立ちなどがリアルに書かれてる。現地の筆者は、さぞ苦労されたと思いました。満州の地名や鉄道の位置に無知なので、勉強したいです。2023/03/10
はちめ
0
記述の具体性や著者の職業からしてこの本に記載されている内容の大半は事実を伝えていると思われる。関東軍の暴走が日本に戦争と敗北をもたらし、アジア諸国にも多大な迷惑をかけたことは明らか。確か続編もあったので必読。2015/09/29