岩波新書
太平洋戦争陸戦概史

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  • サイズ 新書判/ページ数 307p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004131342
  • NDC分類 391.26
  • Cコード C0221

内容説明

太平洋戦争の陸戦の全局面を、物動、編成、兵器、動員人員などあらゆる角度からはじめて総合的に把握し、記録した画期的な書。元陸軍大佐で参謀本部の中枢にあり、敗戦時陸相の秘書官であった著者が、苦労をはらい収集した豊富な資料を駆使して正確に記述する。

目次

日米開戰までの陸軍の歩み
南方作戰準備
南方第一段作戰の成功
第一段作戰の末期からその直後にかけての大本營
中國方面の作戰(その一)
ポート・モレスビー作戰、ミッドウェイ作戰、アリューシャン作戰
ガダルカナル島作戰
獨伊との協同
南部太平洋戰線の後退
統帥と國務との調整問題
中國方面の作戦(その二)
インパール作戦の失敗
マリアナ諸島の喪失
日本本土の防備強化
フィリッピンにおける決戦の失敗
南方諸地域(フィリッピンを除く)の作戦
硫黄島および沖縄島の喪失
中國方面の作戦(その三)
日本本土における決戦準備
満鮮方面の情況
敗戦

著者等紹介

林三郎[ハヤシサブロウ]
1904‐1998年。インドのボンベイ市に生まれる。陸軍大学卒業。駐ソ陸軍武官補佐官、参謀本部ロシヤ課長、参謀本部編制動員課長、阿南陸軍大臣秘書官等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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nnpusnsn1945

38
70年前に出た本ゆえ、旧字体が少々読みづらい。が、今読んでも十分使える本である。説明不要なガダルカナル及びインパールから、中国、本土等もカバーしている。「全員玉砕した」など記述が単純な所はあるが、作戦に対する問題点はしっかり押さえている。著者は元陸軍大佐だが、堀栄三少佐の戦記によると、大本営の作戦課に不満を持っていたらしい。戦争について調べるならば、座右に置いておくとよい。海戦については、高木惣吉の「太平洋海戦史」を、部隊や損害も知りたいなら、陸戦も海戦もカバーした「太平洋戦争主要戦闘事典」をお薦めする。2021/01/09

CTC

13
51年岩波新書。著者の林三郎元大佐は陸大卒で阿南大臣秘書官などを務めた。雑誌の名著特集などではよく名が挙がる本書、確かに盧溝橋事件から阿南自決まで、主な陸戦について編成や動員兵力と損害、或いは工業生産力などが記されていて、刊行年を考えると画期的だったと理解できる。旧字体の漢字オンパレードで雰囲気があるのも現代ではポイントになるだろう。南方占領の一段作戦が成功した事を「東亞には聯合軍の精鋭な大兵力が駐屯していなかった」、と冷静に記すなど、当時にあって当たり前のことを当たり前に記しているところが名著の所以。2019/11/13

oz

6
本書は陸軍大学校卒で軍の中核にも居た著者が、1951年というまだ当事者のほとんどが存命の時代に著したもので、現代の組織論や日本人論としても多くの示唆を含む良書です。日本陸軍という組織は平時の維持に優れていても、難局に対抗するフレキシブルさが決定的に欠けていました。それは戦国時代には農民でも能力主義で重用するフレキシブルさを見せていた武家社会が、天下泰平の江戸時代には一気に身分制社会へと硬直化していったことにも似ます。派閥、学歴、経歴が物を言い、厳然なセクショナリズムは組織の自己改革の可能性を奪いました。2019/10/04

瓜月

5
アジア太平洋戦争での日本の死者は軍人が200万人、民間人が50万人以上、そしてアジア各国民衆の死者は2000万人以上。この膨大な死の責任がどこにあるのか。国も日本人も未だに明らかにしていないと僕は思う。戦後75年が経つのに。誰に責任があるのか。問われなければならない。全ての死者のために。そのための読書を再開しようと手に取った1冊。著者は参謀本部に勤務、阿南陸軍大臣の秘書官も務めた高級陸軍将校。1951年初版。読了し改めて当時の軍首脳部の見通しの甘さに驚く。なぜこんな軍が戦争に突入したのか。問いかけは続く。2020/07/03

林田力

5
恐ろしいところは現在の日本の公務員組織も日本陸軍の駄目なところを継承しているように感じられるところである。たとえば責任を取らないことである。ミスをした人間への責任を明らかにしない。大きな問題になれば転勤させ、ほとぼりが過ぎると戻される。明治から戦前まで富国強兵で邁進したように戦後も焼け野原経済大国に邁進しただけで、本質的には学習できていない2018/07/22

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