岩波新書<br> 山県有朋 - 明治日本の象徴

電子版価格 ¥880
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岩波新書
山県有朋 - 明治日本の象徴

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  • サイズ 新書判/ページ数 202p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004131205
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0233

出版社内容情報

幕末の尊攘派志士,日本陸軍の建設者・大御所として,また総理大臣・元老として政界に君臨した山県の姿こそ,戦前における天皇制的な「政治的人間」の一典型である.「閥族・官僚・軍国主義の権化」として憎まれ,怖れられたこの軍人政治家の生涯の照し出す日本近代史の過程と構造は,現代政治の課題に今なお深くつながるものである.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

77
山県有朋については昔からあまりいい印象を持っていませんでした。権謀術数を使い長州閥の親玉という感じを抱いていました。それが浅田次郎の小説を読んで若干いいほうへいって、さらにこの岡先生の評伝を読むとやはりそれなりの人物であるということがわかってきました。60年以上前の出版ですがいまだもって重版を重ねているということは、彼の伝記では決定版なのでしょう。新書にしては読み出があります。日本政治史のいい参考文献です。2015/10/06

chang_ume

6
重い余韻を残す評伝。山県有朋の「権力意思」とは一体いかなるものか。その構造分析がまず本書第一の意義でしょう。導かれた理解は、山県ならではの認知枠組み。それは権力の正当性を藩閥(さらには山県系官僚閥)に置く価値基準であり、民衆は「支配の単なる客体」に過ぎない結果、政治家としての彼の意志は「支配機構の掌握」へと集中を遂げていく。いわば政治的人間としての山県有朋の全体でしょうか。反目し合いながら要所で提携を繰り返す原敬との関係も独特で、原暗殺があたかも山県を生物的な死に至らしめたような。定点にふさわしい一冊。2019/02/21

バルジ

5
元老として近代日本政治に多大な影響を残した山県有朋評伝の古典的傑作。本書で描かれる山県の姿は複層的である。飽くなき権力への執着と官界に網を拡げ「山県閥」と称された政治勢力の領袖、寡黙で容易に人を信ぜず疑り深い性格、歌や庭造りを楽しむ趣味人といった複層的な人間としての山県を描く。本書後半の政治的人間としての山県は主に原敬目線で語られる。自身より政治的影響力が増大しそうな人物に対する冷徹な態度、表では無く枢密院や貴族院を用いて裏から妨害を試みるその姿は原の目線を借りた読者にとって愉快な心地はしないであろう。2019/06/22

toriarii

5
陸軍の法王と呼ばれた山縣有朋の政治生活の概要が読める本。決して高くは無い身分からのし上がった身でありながら、間接選挙制による政党議会政治や社会主義活動を規制し、自己の政治権力の増強と内務、国防に力を注ぐ姿は、典型的な悪役にしか見えない。しかし列強との協調を模索し、軍人でありながら「山県が生きている間はアメリカとの戦争は絶対に無い」政党政治家に言わしめる外交見識の高さ、嫌悪している政党政治家でも、能力を認めれば胸襟を開く度量の廣さ(原敬の爺殺し込み)は元老の名に恥じない人物であること我々に教えてくれる。2013/08/07

figaro

2
若くして奇兵隊軍監をつとめ、原敬内閣に至るまで、明治大正を通じて、権力中枢にあり続けた山県の政治家としての生涯を的確に描いている。「一武弁にすぎない」と言いながら、国体の護持をずっしりと両肩に受け止めている印象をもつ。政党政治を嫌いながらも、派閥の領袖として、政権に介入し続ける矛盾は、ポピュリズムに対する嫌忌によるものだろう。「赤電報を読まないやつは首相にはなれない」という警句は、列強の中を這って生きなければならない日本の状況を端的に捉えている。日比谷公園での国葬の静寂は、山県には本望だったかもしれない。2020/03/31

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