出版社内容情報
人類の発生から現代にいたる広大な歴史を生き生きと概観する名著.白人文明中心思想を排し,人類全体の足どりを見とどけようとする本書は,昭和十四年,厳しくなる軍国主義の下で『世界文化史概観』の名で刊行された.該博な知識と豊かな筆力により興味あふれる歴史の世界に読者を誘う.上巻は人類の起源から十字軍までを扱う.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
75
世界史を俯瞰するには、非常によい本であると,あちこちで書かれていたので、読んだが難解すぎる。世界史の素人にはお勧めできない。2010/05/07
こうすけ
26
SF作家ウェルズによる世界史概観。文字がめちゃくちゃ小さいのでページ数×3倍の情報量があり、読むのにひと苦労。ギリシアあたりから始まるかと思ったら、宇宙や惑星の誕生から始まるので、人間というか人類が出てくるまでかなり時間がかかります。しかし西洋至上主義みたいなことはなく、しっかり東洋の歴史も触れてくれるのでためになる。世界史は面白い。が、下巻まで読むかは悩み中…。2022/10/16
inami
11
◉読書 ★3 はじめは1922年に出版して、日本では昭和14年(1939年)「世界文化史概観」の題名で出て以来、多数の読者を惹きつけた。第一次世界大戦終了後の軍国主義にたいする抵抗の意義もあり「文化」の言葉は、一種のカムフラージュとして採用されたのでは・・と、内容は「1、世界と空間」「3、生物のはじまり」「8、哺乳類時代」「11、最初の真人」「21、ユダヤ人の初期の歴史」「23、ギリシア人」「31、ローマ、歴史に現われる」「37、イエスの教え」「46、十字軍と法皇権勢時代」・・、小説のような概観だ・・2018/02/17
シルク
9
非常に面白く読んだ...記憶がある。6年間、読みっぱなしのほったらかしにしていたから、具体的なことは思い出せないのだがさ。高校での世界史の授業ちゅーのは、わたくしは急ぎ足に走り去るイメージなのだが、そうしてざっくりとした話でよう分からんまま終わっていたところを、解きほぐして教えてくれる、そんな感じがこの本にはあった。この休みで読みたかったな。図書館が休館になる前、最後に行った時に借りてくれば良かったな。また読むぞ。2014/08/28
がんぞ
8
人類の黎明期、先史時代についての認識は20世紀前半にはこんないい加減だったのかと/農業はメソポタミアだが、その後、継続的につづいたエジプトには莫大な富と知識が蓄えられた。ローマとカルタゴの百五十年の戦争を“アーリア人対セム人”ととらえ、周辺を支配地としたローマ帝国の文明が現在のキリスト教を中心とした世界文明に直結する…中世ヨーロッパの野蛮さ、無知蒙昧に比して知識を保存し科学技術を発展させたイスラムを「簡単な教えと短い祈り」とプラグマティズムで評価している。獣肉食由来か伝染病で人口が半減し人の価値が上がった2018/07/06
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