内容説明
日本人はキリスト教をどのように受け止めてきたのか。日本文化とは異質な価値との出会いから生まれる熾烈なドラマを展開してきた背教者たち。神とは何か、正統と異端、原罪意識…苦悩と共に生きる姿を描き出すことで、キリスト教信仰の非教義的な把握を試み、日本人とキリスト教の関係に新たな視点を提供する。
目次
1 日本人とキリスト教(背教者にとっての「壁」;日本文化における「父の像」と「母の像」―宗教的シンボリズムの問題;文化と社会の革新―「壁」をうがつ)
2 正統と異端のあいだ―背教者の一系譜(モーセとフロイド;正統と異端のあいだ;背教者の系譜)
3 木下順二のドラマにおける原罪意識(通奏低音としての原罪意識;秋元松代の土着的罪観との対比;自己否定と歴史の創造)
著者等紹介
武田清子[タケダキヨコ]
1917‐2018年。1941年オリヴェット大学卒業、コロンビア大学、ユニオン神学校に学ぶ。専攻は近代日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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