出版社内容情報
ナポレオン侵攻前夜にモスクワで生まれ、「パリ・コンミューン」前夜にパリで没したアレクサンドル・ゲルツェン(一八一二―一八七〇)。近代史のこの転換期に「人間の自由と尊厳」の旗を掲げてロシアから西欧へと駆け抜けた、一人の亡命者の壮烈な人生の幕が今開く。第一分冊は生い立ちから政治に目覚めた青年時代まで。(全七冊)
内容説明
一八一二年ナポレオン侵攻前夜にモスクワで生まれ、一八七〇年「パリ・コンミューン」前夜にパリで没したゲルツェン。近代史のこの転換期に「人間の自由と尊厳」の旗を掲げてロシアから西欧へと駆け抜けた、一人の亡命者の壮烈な人生の幕が今開く。(全七冊)
目次
第1部 子供部屋と大学(一八一二‐一八三四)(幼年時代;少年時代;政治的目ざめ;ニックと雀が丘;父のこと;学生時代;大学を終えて;つけたり アレクサンドル・ポレジャーエフ)
第2部 牢獄と流刑(一八三四‐一八三八)(オガリョーフの逮捕;わたしの逮捕;留置場で;クルチーツキー兵舎;結審)
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
60
『戦争と平和』(トルストイ)でお馴染みのナポレオン仏軍によるモスクワ侵攻と大火。その前夜に生まれ落ちたゲルツェンは幼い頃から聞かされた、父とも関りがある英雄譚に心を躍らせていた。そして見聞してきた農奴たちの貧困の実態やそれを改善しようとした同志たちへの仕打ちから彼は「農奴制はクソ」、「旧態依然の圧政を行い、同志を虐げるニコライ帝の政治は最悪」という考えを強め、青春時代を抵抗運動に捧げる事になる。厭世的になった父の心情を慮りつつも革命への熱き血潮が脈打つ筆致だ。この巻ではラストに遂に流刑!どうなる!?2024/08/09
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