岩波文庫 倫理学〈３〉

和辻 哲郎【著】

岩波書店（2007/03発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 468p／高さ 15cm
• 商品コード 9784003811023
• NDC分類 150
• Cコード C0112

内容説明

和辻哲郎の主著であり、近代日本最大の体系的哲学書。家族から文化共同体に至る人倫態の考察を経て、本冊では、「人倫的組織の人倫的組織」である国家が、あらゆる共同体を体系的に統一するゆえんを述べる。また国家を媒介に、人間存在の根本理法である時間性・空間性が、歴史性・風土性として具体化される諸相を説く。全４冊。

目次

第３章　人倫的組織（国家）
付説　徳の諸相
第４章　人間存在の歴史的風土的構造（人間存在の歴史性；人間存在の風土性）

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[リンデ]

２巻で論じられた人倫的組織の諸相を受けて、「人倫的組織の人倫的組織」たる「国家」が論じられる。家族・親族・地縁共同体・経済的組織・文化共同体を超えて、私的性格を超克して徹頭徹尾「公」である人倫的組織、「国家」が人倫的組織として形成される（第３章７節）第４章では、人間存在の根本構造である時間性・空間性が、時間性は歴史性として、空間性は風土性として具体化する諸相を論じる（第４章１・２節）

2021/09/09