内容説明
和辻哲郎の主著であり、近代日本最大の体系的哲学書。本冊では、人と人との間柄の基礎となる信頼について問い、人間の真実が信頼関係において起こることを見る。また、人間存在の根源的空間性・時間性が実現されゆく諸段階を、家族・親族から地縁・経済・文化共同体への展開に即して詳述する。全4冊。
目次
第2章 人間存在の空間的・時間的構造(信頼と真実;人間の善悪 罪責と良心)
第3章 人倫的組織(公共性の欠如態としての私的存在;家族;親族;地縁共同体(隣人共同体より郷土共同体へ)
経済的組織(付 打算社会の問題)
文化共同体(友人共同体より民族へ))
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
リンデ
5
第2巻では、第1巻を受けて、人間存在の空間的・時間的構造を著述し、そこから、具体的な人倫的組織の考察へと進む。最も小規模な性愛によって結ばれた夫婦から出発し、親子、兄弟姉妹(いわゆる家族)親族、地縁共同体、経済的組織、文化共同体へと考察を広げていく。家族や地縁共同体が、変容を遂げた現代から見れば、和辻の考えをそのまま当てはめることはできないが(特に二人共同体、夫婦において)人間存在の根源的空間性時間性が、人倫的組織の基礎となっていることを、あくまで日本語によって論述しようとする姿勢には感銘を受ける。2021/07/10
you
0
絶対的全体性じたいの根拠がわからない。倫理学1を読みなおさないといけない。2011/12/03
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