岩波文庫<br> 二百十日・野分 (改版)

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岩波文庫
二百十日・野分 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 348p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003600245
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

先鋭な社会批評を中軸に据えた、長篇作家夏目漱石(1917-66)誕生への橋渡しとなる二篇。改版(注=出原隆俊、解説=小宮豊隆・出原隆俊)

内容説明

圭さんと碌さんの軽妙な会話を軸に、漱石の阿蘇山旅行に基づき書かれた『二百十日』。若き二人の文学士と文筆に生きる男が、流動する社会に向き合う姿を多面的に切り取った『野分』。先鋭な社会批評が鮮烈な二篇。改版。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

89
「二百十日」はほぼ、軽妙な会話文で綴られる阿蘇山紀行。阿蘇山の自然描写じゃなくて、弥次さん喜多さん、またはタランティーノ作品みたいな会話がつらつらと続く。最初、阿蘇山のことを書いているんだと思って読んでいたので、会話に引きづられてしまい、ちょっと拍子抜け。頭を切り替えるべきだったか・・・。一方で「野分」は素晴らしい。嘗て、謂なき理由で苛めて追放させた恩師、道也先生に再会した高柳君。素性を隠し、接する高柳君に対し、際立つ道也先生の演説。堂々たる演説から分かるように道也先生は遥かに器が大きい人だった。2017/04/28

ころこ

38
『虞美人草』の前かなと思って調べたら、ドンピシャでした。『二百十日』描写の多い『虞美人草』と真逆で描写が全く無く、会話だけで小説を成立させられるかを試してみたら、単なる戯作文学になってしまったということではないでしょうか。両極に『二百十日』と『虞美人草』はあり、共に漱石の文学的な系譜にはなりませんでした。奇しくもこれらの作品と同じ年に出版されている『文学論』では、現在の我々が想起するような文学はまだ成立していない段階で、無駄とも思える思索が随分となされています。漱石とは小説家ではなく、社会批評家としての国2022/01/30

ykshzk(虎猫図案房)

20
「二百十日」は仲良し二人が阿蘇山に登ろうとして苦労するお話。気のおけない友人との適当なやりとりがとても良い。行動派と慎重派、性格の異なる二人。叶う叶わないは別にして、言いたいことを言い合えているのが良い。行きたい場所、食べたい物だけでなく、そこは行きたくない、それは食べたくないを言える相手との旅は本当に良い。山の猛々しさと二人のぼんやり具合の対比が絶妙。幸運にもそんな感じの40年来の友が私にも1人居るが、スマホ時代になってから、二人で行動している間も純粋に二人ではなくなったような気がして少し淋しい最近。 2019/09/11

tom

14
帯には、「漱石先生の社会批評がさく裂」といった文言がある。これを見るだけで、読む気持ちを失うのだけど、漱石小説を読み続けているため、仕方ないという理由で入手。そして、二編の小説は、いずれも、たいして面白くもないという結論に。思うのだけど、夏目漱石という人は、そんなに立派な小説家だったのか。ここまで読んで、記憶に残るのは、「坊ちゃん」と「坑夫」のみですからねえ。中長編小説は、残すところ「明暗」のみ。ちょっと骨休めに「漱石日記」を読むことにする。2017/12/20

ホシ

12
特に『野分』は傑作。最後は一気読み。漱石の社会批判は現代の我々にも通用する。資本主義経済が行き詰りの様相を見せつつあるというのに、未だ他人様の給料を気にする私たち。「私だって理想は高く持ちたい。でも、現実の生活を考えるとそうもいかない」と普段、心のどこかで考えている私に、漱石から喝をもらった気分だった。十一章の道也の演説は繰り返し読みたい。もっと若い時に読まなかった自分をひどく恥じる。また、漱石が愛着障害だったであろうからこその、漱石の痛々しいまでの感受性と苦悩を本作では如実に感じとることができる。2017/05/21

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