内容説明
なぜある国では民主主義が成立し、他ではファシズムや共産主義革命が招来されたのか。各国が経験した近代化の異なる道筋を、社会経済構造の差に注目して説明した比較近代化研究の名著。上巻ではイギリス・フランス・アメリカ・中国を分析する。
目次
第1部 資本主義デモクラシーの革命的起源(イギリス―漸進主義に対する暴力の貢献;フランスにおける発展と革命;アメリカ南北戦争―最後の資本主義革命)
第2部 近代世界に向かうアジアの三つの道(ヨーロッパとアジアの政治過程―比較に際しての諸問題;中華帝国の衰退と共産主義型近代化の起源)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
昔読んだマートンの「社会理論と社会構造」を思い起こしました。社会構造がその国の歴史を規定していくとの理論です。仏英米、日独、ソヴィエト中国がなぜそのような道を歩んできたのかを経済的な分析も含めながら説明してくれています。平野さんの本を読んだからではないのですが上巻だけでも1カ月以上を費やしました。2019/08/05
ステビア
22
上巻はイギリス、フランス、アメリカ、中国について2022/08/23
ばんだねいっぺい
21
社会主要集団の権力闘争の成り行きが革命のあり方を決定づけていて、人口比の高い農民がキープレイヤーになっているということ。支配者の支配がとっても上手なのか?それとも、市民階級に実力がないだけなのか?2024/08/11
魚京童!
14
人が集まってすることは祭りごとだけだ。政かもしれない。ヒトが集まったから人間になったのか、集まるとまとめたくなるのかは難しい問題だと思う。なんか違うな。独裁はシンプルでよくて、権力に酔っちゃうから、自分ならやりたいけど、人間を考えるとやめたほうがいいのかもしれない。あるいは宇宙人に支配されているほうが楽なのかもしれない。楽を追い求めるのか、進歩なのかによっても変わるし、今の私の実力がどれほどで、どこにアプローチできるのかによっても変わるよね。2024/06/19
Hiroshi
8
著者はアメリカの社会学者。農業社会から近代産業社会への変容に際して、地主上層諸階級と農民層とが演じた多様な政治的役割を説明した本。1966年の刊行。この結果議会主義型民主主義とファシズムと共産主義が出現した。人口の大部分が農民であるから農民の役割が重要である。著作中にロシアとドイツを論じた良書が出たので、本書ではイギリス・フランス・アメリカ合衆国・中国・日本・インドを分析し、まとめていく。上巻では中国まで。イギリスは百年戦争とバラ戦争で封建領主の弱体化が進んでいた。チューダー王朝でプロテスタントに代わる。2024/08/18
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