岩波文庫
未開社会の思惟 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003421314
  • Cコード C0136

出版社内容情報

レヴィ=ブリュル(1857‐1939)はデュルケム学派に属するフランスの社会学者・哲学者.本書は彼の学問的業績としてもっとも有名であり,また激しい論争をひきおこしたもの.未開人における因果律の観念,人格や霊魂,自然観,象徴,原始神話等を多数の具体的な資料によって論述してあるが,文明人と未開人との心性を根本的に異質なものとした点に特徴がある.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

2
東シベリアで見られる信仰等。毒による病もあくまでその精霊の力による。「「イルクーツクのアラルスク県では、プリアト人はもし子供が病気で危いと、土龍、または猫の形をした小さな獣に頭の天辺を食われたのだと考える。巫医を除いて、誰もこの獣を見ることはできない」…彼等の考えでは、単なる呪物も、毒と同じく確実に殺害する。或は、毒よりも確実にとも云えよう。毒は神秘的な力で殺すのである、時によるとこの力の働かないときもあるのだから。その物理的作用の観念はヨーロッパ人にとって明白であるが、アメリカ土人の心性には存在しない」2024/08/16

井蛙

1
レヴィ・ブリュールは西洋の古典論理では説明できない未開社会特有の集団的な思考様式を原始心性と呼び、これを融即の法則として取り出す。筆者は融即が文明化社会になお残存している可能性を示唆つつ、すぐにそれを忘却してしまうきらいがある。「ボロロ族は金剛インコである。」この事態はスポーツ観戦、音楽フェスティバルなど日常的な場面でふと顔を出す、「ある」の秘匿された意味である。2017/09/06

allomorph

1
本当に面白かった。自分と縁遠いもう一つの心性について知ることでこんな思惟も人間には可能なんだと、確かにあり得ると納得しながら読んでいくうちに自分の中で考慮すべき世界の見方が二倍に増えたような気分になった。さらに下巻があるなんて素晴らしい。2014/12/23

tkm66

0
基本書、ですね②

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