出版社内容情報
いったん分業が完全に導入されると,1人の人間の労働の生産物は,その時々の自分の必要の極めてわずかの部分しか満たすことができない-第2編「資本の性質と蓄積と用途について」から第4編の第4章まで.(全4冊)
内容説明
いったん分業が完全に導入されると、1人の人間の労働の生産物は、その時々の自分の必要の極めてわずかの部分しか満たすことができない―第2編「貯えの性質と蓄積と用途について」から第4編「政治経済学の諸体系について」の第4章「戻し税」まで。
目次
第2編 貯えの性質と蓄積と用途について
第3編 さまざまな国民における富裕の進歩のちがいについて
第4編 政治経済学の諸体系について
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
逆丸カツハ
22
固定資本とか流動資本とかの表現を見ていると、川を辿って源流を発見した気分になる。2025/06/19
加納恭史
22
第四編政治経済学の諸体系。序論で政治経済は経済政策ともいう。まあ経済学は政治も含む。第一に、民衆に豊富な収入または生活資料を調達できるように供給すること。第二に、公務を行うのにたりるだけの収入を、国家または公共社会に供給すること。経済学は民衆と主権者との双方に富ますことを目指している。第一章商業的あるいは商人の体系の原理について。富とは貨幣すなわち金銀である。商業の用具としての機能と価値の尺度としての機能という、貨幣の二重の機能から自然に生じてくる。貨幣をもっていれば何でも手に入る。富者は貨幣に値する人。2022/07/11
泉のエクセリオン
9
第二編第三章の「資本の蓄積について、或いは生産的労働と不生産的労働についてでは、上記のような呼び方が出てくるが、前者を「価値を生産する労働」としている。これの例えは製造工の労働を挙げている。これに対し後者の例として挙げられているのは、家事使用人である。スミスの言い方だと最終的に商品として形になるもの(労働を投下することで価値が増大する)が価値があり、労働をして利潤が大きくなって豊になって行くのでなければ、その労働には価値がない、ということなのだろうか。読む限りではどちらが良い、と言っているわけではないが。2025/01/16
てれまこし
7
資本主義経済の擁護者というスミスのイメージは、後の経済学者の作りあげたものであるらしい。スミスにとっては資本はあくまでも消費を増やし、生活を豊かにするための手段であって、資本の増殖自体が目的ではない。だから、農業へ資本増加が十分に行なわれた後に貿易へと進むことをもって、自然な発展過程と見なす。政治力により独占利益を求める都市住民よりも、地方に散在し組織化しない農民こそが、市場経済のモデルとなる。欧州の発展は異常な都市化によって歪められたというスミスの認識は、柳田国男の農政論とに通ずるところがあって興味深い2018/09/16
yukihirocks
6
1巻よりも面白かった。資本とか為替とか手形ってそもそも何なの、という経済学のド素人(てか一般教養の欠如?)な俺でも意外と読める、むしろそのような層にこそお勧めの一冊かもしれない。経済の起こり、貨幣や紙幣の登場、そして「信用」の発生などを原始的な段階から追って説明してくれる。個人的にこれまで「経済」を何となく疎遠なものとして感じていたのだが、本書を通して、それは人間と地続きの”営み”なのだという当たり前の事実を学ぶことができたので、それだけでも収穫だった。そしてやはり「利己心」を原理としているのが面白い。2026/06/30
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