岩波文庫白23-1<br> 自然の法典

岩波文庫白23-1
自然の法典

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  • サイズ 文庫判/高さ 16cm
  • 商品コード 9784003402313
  • Cコード C0132

出版社内容情報

ルソー,マブリイとともに18世紀社会思想のトリニテといわれるモルリイ(生没年不詳)が,「人間不平等起原論」発表の年と同年に匿名で出版した本書は,世人識者の注目を喚起し,89年革命の思想的な原動力のひとつとなり,さらにバブーフによって実践に移された平等主義的社会主義の教典となった.現代革命理論の淵源のひとつとして重要である.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

6
18世紀仏共産主義の代表的著作らしいが…。「私は次のようにいいたい。それは①自然界においては積極的あるいは消極的いずれにせよ《善》の観念は他のあらゆる観念、神という観念にすら先行するということ②この観念は宇宙の景観よりも迅速にかつ確実に神という観念を、人間たちに与えるものであるということ③善業によって神についてその偉大な目的にふさわしい観念をうることができるということ④この善のみが、理性のもつ力を完全にし正しい方向に進ませるのだということ⑤人間社会に善業が行われなくなるに従って神についての観念も堕落する」2021/07/09

左手爆弾

2
私は、本書を『太陽の都』『ニューアトランティス』『ユートピア』などの隣に並べておくことにした。自然法を根拠に私有財産の否定を強く主張し、社会主義的な計画経済を描いて見せる。だが、副題が示しているように、自然法はこれまであらゆるところで無視されてきたものであることを筆者は理解している。それでもなお、あえて具体的な立法についても考察したところは興味深い。それでもやはり、今日からみればそれは社会主義的政治思想の一古典としては見るべき点はあるものの、ユートピア的な思考にとどまっているという印象を受ける。2015/11/27

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