岩波文庫<br> アメリカのデモクラシー〈第2巻(下)〉

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岩波文庫
アメリカのデモクラシー〈第2巻(下)〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003400951
  • NDC分類 311.7
  • Cコード C0131

出版社内容情報

一国の人民の境遇が平等になるにつれて,個人はより小さく見え,社会はより大きく映る──国民の平等化が進んだ民主的国家にこそ生じる強力な専制政府の脅威を予言,個人の自由の制度的保障を主張する.(全4冊完結)


 私は現代の人々の中に,諸国の人民がこの地上で自らの主人となることは決してなく,過去の出来事と人種や土地,あるいは気候に由来する何か克服し難く,物質的な力に必然的に支配されると考えてきた者たちがいるのを知っている.
 これは誤った怠惰な教義であり,無力な人間と軟弱な国民しか決して産まぬであろう.神は人類を完全に独立した存在にも,根っからの奴隷にも創られなかった.たしかに,神は人間一人一人の周りに,脱することのできない決定的な囲いをめぐらされた.だがその広い限界の中では,人は強力で自由である.諸国の人民も同じである.
 今日諸国民はその内部で境遇を不平等にすることできまい.だが境遇の平等が国民を隷属に導くか自由に導くか,文明に導くか野蛮に導くか,繁栄に導くか困窮に導くか,それは彼ら次第である.
(「第4部第8章」より)

内容説明

一国の人民の境遇が平等になるにつれて、個人はより小さく見え、社会はより大きく映る―トクヴィル(一八〇五‐五九)は、国民の平等化が進んだ民主的国家にこそ生じる強力な専制政府の脅威を予言、個人の自由の制度的保障を主張する。

目次

第3部 デモクラシーが固有の意味の習俗に及ぼす影響(境遇が平等になるにつれて、どのように習俗は和らぐか;デモクラシーはアメリカ人の普段の付き合いをどのように簡素でくつろいだものにするか;アメリカ人が自分の国ではあれほど神経質でないのに、われわれのところに来ると傷つきやすくなるのはなぜか;これまでの三章の帰結 ほか)
第4部 民主的な観念と感情が政治社会に及ぼす影響について(平等は本来人間に自由の諸制度への好みを与える;民主的諸国民の政府についての考えは本来権力の集中に好意的であること;民主的諸国民の感情は彼らを権力の集中に向かわせる点で彼らの観念と一致すること;民主的国民を権力の集中に向かわせることになるか、それともこれを避けさせるか、これを決めるいくつかの特殊、偶然の原因について ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

110
第2巻の下巻では、デモクラシーがアメリカの習俗的な事柄に与える影響をかなり細分化してとらえています。最後には全体的なまとめとして政治社会に及ぼす影響について述べられています。どちらかというと最後は理論的な感じで抽象的になっています。訳者による解説がまとまってわかりやすさがありました。岩波文庫の4冊を読みとおしましたが昔の訳よりもわかりやすく、今度は英文と比較して読んでみたいと思います。2016/04/09

ころこ

38
多くの読者がデモクラシーの範型を見出したいのだろうが、アメリカならではの民主主義が成り立つ条件ばかりだ。アメリカのような自治は、他方で銃規制や陪審制、懲罰的損害賠償のような批判の対象となるような制度と共存している。悪い制度を直そうとは考えず、それらが表裏一体でしか存立しないことが分かっているのではないかとすら思えてくる。日本における地方衰退、少子化を90年代に流行った地方分権の問題のとらえ直しとして考えると、本書を読み替えることもできる。道州制の発案者には、アメリカの州が念頭にあったのではないだろうか。2024/05/26

逆丸カツハ

36
正直あまりきちんと読めていない。平等はそれの実現によって人間を救うものであるけれど、それ自体がもたらす問題もある。平等な人間という理念がなにかを平坦にして隠してしまうことがある。ぼんやりとそう思った。2024/10/12

ロビン

18
最終巻。民主主義がアメリカ人の習俗に及ぼす影響と、民主的な観念と感情が政治社会に及ぼす影響について語られる。「哲学や宗教に置けると同様、政治においても民主的諸国民の知性は単純で一般的な諸観念を喜んで受け入れる。それは複雑な体系を嫌い、市民がすべて単一の類型に近づき、唯一の権力に率いられる大国を喜んで思い描く」―民主的な社会状態が専制に繋がる危険性が指摘されている。トクヴィルのおかげで民主主義を俯瞰し、多角的に、また警戒心をもって見る力がついたと思う。当たり前過ぎて客観視できていなかった多くの事に気づけた。2025/04/30

しんすけ

16
現代社会との比較を強く促される読書となってしまった。 トクヴィルにとってもデモクラシーはある理想であり、現実社会がそれを完全に実現しているとは考えていなかったであろう。だが将来は完全との差が零に収斂していくとの希望を抱いていたのではないだろうか。少なくとも本書を執筆していた時点では。 日本においてもトクヴィル後には自由民権運動や米国占領下の民主運動の歴史が残っているが、それらは国家権力によって壊滅されたことも記憶しておかなければならない。2020/02/21

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