出版社内容情報
『法の精神』の著者が挑んだ異色の小説。バッカス祭の酒宴で語られるのは、奇想天外な輪廻転生譚。家畜、奴隷、暴君、宮廷人など、次々と姿を変えながら、苛酷な社会をしたたかに生き抜く語り手たち。彼らの物語は、人間の愚かしさ、欲望の際限なさを、皮肉とユーモアを交えて鮮やかに描き出す。思想史に新たな光を投げかける一作。
【目次】
書籍商より、読者の皆さんへ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
付 録
訳 注
訳者解説
内容説明
『法の精神』の著者が挑んだ異色の小説。バッカス祭の酒宴で語られるのは、奇想天外な輪廻転生譚。家畜、奴隷、暴君、宮廷人など、次々と姿を変えながら、苛酷な社会をしたたかに生き抜く語り手たち。彼らの物語は、人間の愚かしさ、欲望の際限なさを、皮肉とユーモアを交えて鮮やかに描き出す。思想史に新たな光を投げかける一作。
目次
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
92
モンテスキューの作品は愛読書の「ペルシャ人の手紙」をはじめとして有名な「法の精神」や「ローマ盛衰原因論」を読んでいますがこのような作品があったとは思いませんでした。小説ですがモンテスキューが書いたということであればやはり気になって読む人が多いのでしょう。今まで訳されなかったのがよくわかります。一種の転生譚で語り手5人に託して小説としてある意味17~18世紀のフランスの状況を風刺している気がしました。一種の奇書ですね(モンテスキューが書いたという意味で)。2026/02/27
藤月はな(灯れ松明の火)
55
近代社会における『法の精神』を確立させた提唱者、モンテスキューによる、我欲によって同じ間違いを繰り返す人間への皮肉たっぷりな寓話集。書籍商と偽って書いた序文から当時の状況を想像できるように諧謔を込めて書いているのがもう、楽しい。数千年に渡り、輪廻転生を繰り返してきた3人。守護精霊に守られて何度も女性として生きるも女性ならではの生き辛さに悩み、男となったら性欲を上手い事、発散できない運命に嘆き、ジェンダーに振り回されるダミルが印象深い。また、昔はよかった観は何時の世でもあるのだなと苦笑。 2026/02/22
新田新一
47
『法の精神』の著者のモンテスキューが書いた小説。輪廻転生を繰り返しても、人格は向上せずに失敗ばかりしている人間が描かれています。例えば、2番目に出てくる登場人物はエジプトで人気者の将校に生まれても、社交仲間から金を巻き上げようとします。金銭欲と性欲に囚われて、身動きが取れない人間たちが多く登場して、苦笑いしました。作者も、人間なんてまあこんなもんですよ、と物語を通してほろ苦く笑いながら語りかけている気がします。人間を冷笑的に眺めるのではありません。人間の存在を丸ごと受け止めており、温かさがあります。2026/01/26
葛城吉隠
5
近代思想の中でも有名なモンテスキューによる輪廻転生譚。 内容の面白さでいうと、そこまでって感じではある。2026/02/03
迦陵頻之急
4
ヴォルテール「カンディード」と並ぶ、啓蒙思想家による奇天烈小説。数千年の転生を繰り返す登場人物達、という設定自体は大がかりで、多彩な世界と時代の風俗が描かれる一方、登場人物達の存在や行動は至って卑近で日常的。物語としてのスケール感はカンディードに及ばないものの、転生とともに登場人物達の境遇のみならず人格も変化してゆくので、フランス文人らしい人間性スケッチ集、の趣がある。モラリストらしい随想や箴言もふんだんに挿入。今だからこそ「刺さる」言葉も多数。2026/01/31
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