出版社内容情報
アメリカの天文学者ハッブル(1889-1953)による,現代宇宙観の典拠ともいえる著作.銀河の分類や性質,分布,後にハッブルの法則と呼ばれる,銀河までの距離とその後退速度との関係について述べられている.写真を多数収録.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
10
銀河の性質、距離、質量を探求する。その銀河で星が誕生しているかも分かるという。ハッブルは宇宙が膨張していることを突き止めた。それを数式で記述する。光の性質、赤方偏移、ドップラー効果など宇宙を探求するのはことごとく物理学なんだと気付かされる。内容はかなり専門的だが、銀河の写真データも登場し、実証的な展開となっている。暗黒物質という言葉が既に登場しているのに驚いた。2015/08/06
Happy Like a Honeybee
5
天文学の古典的名作。 現代人の苦悩も広大な宇宙からすれば、たちまち消え去る塵のような存在。 全ては電光石火の瞬間。 くだらないビジネス書に感化されるより、スケールの大きな古典を手に取って人生を再考しましょう。 古代の人たちも遠い宇宙の星空を眺めながら、様々な思いを寄せていただろう。 膨張宇宙、一般相対性理論など勉強になりました。2017/11/24
壱萬参仟縁
4
銀河(galaxy)の本義は天の川(39ページ)。素人からすると、その広大な無限という感じの世界に夢とか希望とか、これからの人には必要な世界観を提供してくれていると思う。中年からしても、この広大な世界からすればせせこましい人間というのは駄目だと改めて思う。天の川銀河の吸収の図は、昔地理で習ったモルワイデ図法に似ていると思った(102、109ページ)。マゼラン銀河はなぜ呼称されているのか? 世界一周のマゼランに由来するのかどうか、不思議である。普遍的な宇宙、壮大な宇宙を前にちまちました人間はちっぽけ過ぎる。2013/01/05
mikkii☆
2
ひたすら観測。ひたすら計算。きっと。コンピューターのない時代に、1日やそこらじゃ出てこない差異を、何年ものデータから探し出して、法則性を見つけて、宇宙は広がってるって結論付けて・・・20世紀初頭、世界一大きな望遠鏡から覗いた宇宙は、どんなにか魅力的だったことでしょう!2016/05/08
denbe
2
いつ見てもハッブルの法則の「奇跡の直線」に笑ってしまう2011/05/17