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岩波文庫
大脳半球の働きについて〈上〉―条件反射学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003392713
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0147

出版社内容情報

まさに自然科学を生みだした脳そのものが研究の対象となった自然科学の転回点に立って,条件反射学を創成し,大脳の生理学的研究にあらたな道を切り拓いたのはパヴロフ(1849‐1936)であった.この講義録は,その永年の精力的研究の成果を,実験データにもとづいて,具体的かつ体系的に要約した条件反射学,大脳生理学の古典である.

内容説明

「ガリレオの時代から止まることを知らなかった自然科学の歩みは脳の前ではじめて停滞した。なぜならここで自然科学を生み出した脳そのものが研究の対象となったからである」―この自然科学の転回点に立って、条件反射学を創成し、大脳の生理学に新たな道を切り開いたパヴロフ(1849‐1936)の講義録。

目次

第1講 大脳半球の働きを研究する主な方法の基礎づけと歴史。反射の概念。反射のいろいろ。信号活動が大脳半球のもっとも一般的な生理学的特徴である
第2講 大脳半球の働きを客観的に研究する技術的方法。信号作用は反射である。無条件反射と条件反射。条件反射形成の条件
第3講 条件刺激と自動刺激による条件反射の形成。条件反射を形成する要因。条件反射の抑制。(1)外抑制
第4講 (2)条件反射の内抑制。(イ)条件反射の消去
第5講 (2)内抑制(続き)。(ロ)条件抑制
第6講 (2)内抑制(続き)。(ハ)遅延
第7講 大脳半球の分析と総合活動。(イ)条件刺激がはじめに一般化される性質。(ロ)分化抑制
第8講 大脳半球の分析と総合活動(続き)。(ハ)分析活動の実例。(ニ)同時複合刺激の分析と総合。(ホ)継時複合刺激の分析と総合
第9講 大脳半球皮質における神経過程の放散と集中。(イ)個々の分析器(皮膚と聴覚)のなかでの抑制過程の放散と集中
第10講 大脳半球皮質における神経過程の放散と集中(続き)。(ロ)抑制過程の大脳半球での放散と集中。(ハ)興奮過程の放散と集中
第11講 興奮と抑制過程の相互誘導。(イ)誘導の正の相。(ロ)誘導の負の相
第12講 神経過程の動きの現象と相互誘導現象との合併

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

1
消化腺を研究する著者は当初、精神的興奮を前提としてその活動を分析していたが、心理学的アプローチが困難な場面に遭遇して、主観を排した生理学的アプローチに変更する。その過程で「精神分泌」と呼ばれた無条件反射(食べると唾液が分泌される)を、距離のある餌と容器に対して犬が視覚と嗅覚情報のみで同様の反応をすることから著者は脳の記憶に関連付け、さらに条件づけた反射であるメトロノームの音を記憶させて、数日で同じ反応を引き出すことに成功する。上巻では記憶を司る大脳半球と条件反射の関係を発見する過程が講義形式で示される。2017/04/27

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