岩波文庫
聖フランシスコ・デ・ザビエル書翰抄 〈下巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003381823
  • NDC分類 198.223
  • Cコード C0129

出版社内容情報

一五三四年,ロヨラらとイエズス会を設立したサビエル(一五○六―五二)は,その中心となって布教活動を行い,各地から布教の様子を書きおくった.イエズス会設立直後の一五三五年から一五五二年の絶筆まで(一五四九年日本滞在中の書簡を含む)イエズス会の宣教師達に多大な影響を与えた書簡四六通を収録.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

那由田 忠

5
 カトリック原理主義者、イエズス会創始者の一人であるザビエルが見た日本人像を知ることができる。その時々の書簡なので矛盾や齟齬があるけれど、戦国の荒々しい日本人の雰囲気と、清貧と知的興味心がよく分かる。決定的なのは、神の存在を知らなかった祖先は、キリスト教で救われないので地獄に堕ちるしかないことで、この「無慈悲な」教えが祖先供養を重視する日本人に受け入れがたかったことである。常に神の御心を重視するのが無信仰の者には理解しがたいが、苦難にあった時神の力で乗り越えられるとの信念に、そういう面もあると思った。2013/04/06

isao_key

4
下巻前半は、日本についての記述。日本滞在中に書かれた手紙は本書27,28,29でいずれも鹿児島から出されている。30はインドに着いてから書かれた手紙でかなり分量が多い。手紙の中でザビエルは日本人を評して、今まで会った国民の中でいちばん優れていると繰り返し述べている。ただ布教は簡単ではなかった。僧侶からの妨害や、大名に布教活動の許可をもらうための手間がかかった。だがなにより日本人に神の教えについて納得させることがより困難であった。例えば神が創造主であり善であるなら、悪魔を創造するはずないと反論されたという。2012/12/14

feodor

0
ザビエルの日本訪問後の書簡。日本ではインド・インドネシア地域よりも改宗者が少なかったようだが、それでも手ごたえは感じてコスメ・デ・トレス神父らを山口に残している。中国布教はヴァスコ・ダ・ガマの子アルヴァロ・ダ・アタイデ・ダ・ガマに邪魔されて、三洲島で死去。ヴァスコの子でシルヴァ・ダ・ガマは協力的だが、アルヴァロは対立してきたり、と一筋縄ではいかない。ゴメス院長も含め、ザビエルの敵というのもはっきりした書簡集だった。 宗教の、というのもあり、訳者は情熱的だが、それは「正しい」のか、とも思ったりもする。2016/08/21

tanosyk

0
あらゆる困難を越えて進む偉大な人格。"Ad Majorem Dei Gloriam."2015/01/06

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